アカデミックデイ2014
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東アフリカ牧畜民:サバンナを生きる

研究者からの一言 アフリカの牧畜民の世界を訪ねよう!

概要

東アフリカのサバンナには、家畜とともに生きる牧畜民がいる。近代化が進む現代、タンザニアのスクマとケニアのマサイ、二つの牧畜社会において、人びとが自然環境や社会変化のなかをどのように生きるのかを紹介する。

出展代表者

アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻
 田 暁潔 5年一貫制博士課程 3回生

参加者

アジア・アフリカ地域研究研究科 アフリカ地域研究専攻
 田 暁潔 5年一貫制博士課程 3回生
アフリカ地域研究資料センター
 泉 直亮 研究員

来場者より

東アフリカ賞
ぼくの話を話をよく聞いてくれたで賞
研究生活のことも質問したら聞きたかったことを答えてくれたで賞
わかりやすく説明してくれたで賞
自身の話、ウラ話をしてくれたで賞
開拓と進歩賞
文化人類学賞
もっと知りたくなるで賞
そーだったのか賞
すごいで賞
アフリカを身近にしま賞
衣装が似合っていた賞
放浪賞
すごかった賞
おもしろいで賞

アカデミックデイを経ての感想

『京都大学アカデミックディ』は、以下の2点において、わたしにとって有意義でした。第一に、自分の研究について直接の対話によって一般の人たちと交流できたことです。聴衆からの感想や疑問は、わたしが想定していなかったものが多く、とても新鮮でした。このことは、自分の研究が社会的にどのような意義をもつのかを考えるよい機会や、研究が広く社会に理解されるためには発表する際にどのように工夫すればよいのかを学ぶ実践的な場を提供してくれました。第二に、ちがう専門分野の研究者と交流できたことです。これは各分野の内容や意義を知るだけでなく、高校生を含めた発表者による研究に対する熱意を感じられた点で有意義でした。受け手側(社会など)の必要性も研究にとっては重要ですが、知的好奇心をはじめとした研究者の強い動機によって研究は支えられているのだということを改めて実感しました。各発表者の楽しそうな姿に刺激され、自分が研究をおこなう動機を再確認できたと思います。

泉 直亮

フォトギャラリー

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研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

= 取り扱いあり

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

生態人類学を学ぶ人のために

秋道智彌・市川光雄・大塚柳太郎編、世界思想社

世界各地で人びとが自然環境とどう関わり生きてきたのかを、多くの研究者がフィールドワークをもとに描いた本です。高校生のときに本書を読んだことがきっかけで、発表者(泉)は大学や大学院で人類学を学びました。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

人と動物の人類学

奥野克巳・山口未花子・近藤祉秋編、春風社

日本でも、アフリカでも、野生動物による被害や社会問題が増えています。それらの問題を解決するために、どのような対策をとったら良いのでしょうか。本書は人類学の視点から、世界各地のフィールドで得た一次資料によって、人と動物の関係を描いています。本書はわたし(田)に、歴史・文化・社会的な文脈のなかで本来あった、人と動物の多様なかかわりを深く考えさせました。人と動物の関係について興味がある方におすすめします。

若者にお勧めしたい本

京大式 フィールドワーク入門

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・東南アジア研究所著、NTT出版

人類学や地域研究のフィールドワークにおいて、自分の研究感心を解明するために、現場で得られた情報をどう整理すればよいのか。本書は、そのことを解説した入門書です。本書の大きな特徴は、論文を読んだだけではわからないような、研究者の試行錯誤のプロセスを示していることです。発表者(泉)は、大学院で本格的に研究やフィールドワークをはじめるときに本書を参考にしました。

自分の研究に関連して紹介したい本

モーラル・エコノミー―東南アジアの農民叛乱と生存維持

ジェームス・C・スコット著、高橋彰訳、勁草書房

本書は、東南アジアの農村で起った反乱を分析して、農民の社会・経済の特質であるモーラル・エコノミーを指摘しています。その大きな特徴は、所得を大きくすることよりも、人びとの社会関係や生存維持を重視することです。このことは、発表者たちが調査するアフリカの多くの社会でも指摘されていて、この考えをもとに社会の発展のあり方が議論されています。日本の社会を考えるうえでも参考になるのではないでしょうか。

遊牧と定住の人類学―ケニア・レンディーレ社会の維持と変容

孫暁剛著、昭和堂

近代化、貨幣経済が浸透するなかで、アフリカの牧畜社会は消えてゆくのだろうかという疑問を抱いて調査を始めた発表者(田)が、フィールドで出会ったのは、牧畜文化に高い誇りをもって生きているマサイの人びとでした。本書で紹介されるケニア北部におけるレンディーレ社会の人びとも自然・社会環境の変化に柔軟的に適応し、変化しながら「遊牧の生き方」を続けてきました。牧畜社会をもっと知りたい方にぜひ!読んでもらいたい一冊です。