京都大学アカデミックデイ2015

高温超伝導テラヘルツ光源の開発

研究者からの一言:今注目の超伝導とテラヘルツ波について研究しています

私たちは、超伝導体を用いて、テラヘルツ波が発振するデバイスを作成しています。この開発の背景と応用先には、様々な自然現象が含まれています。リニアモーターカーに使われている超伝導、ホタルが一斉に明滅する同期現象、非接触の超高速通信などです。いずれも、未来の生活を便利にできる不思議な現象です。これらの現象について、興味のある方をお待ちしております。

出展代表者

工学研究科 電子工学専攻
 掛谷 一弘 准教授

参加者

工学研究科
 掛谷 一弘 准教授
 辻本 学 日本学術振興会特別研究員(SPD)

関連URL

http://sk.kuee.kyoto-u.ac.jp

来場者より

京大病院にテラヘルツ波健診ゲートを作ってください賞
マグネットで賞
ういているのがすぎかったで賞
Ape賞
未来を感じたで賞
面白いテーマでしたで賞
超伝導目の前で見られて嬉しかったで賞

アカデミックデイを経ての感想

初めてのアカデミックディに出展させていただきました。
前日は、ドキドキワクワク、どんなお客さんが来るんだろうか、とんでもない質問があったらどうしようか、夜も眠れませんでしたが、当日は皆さんにとても興味を持ってもらい、大変嬉しかったです。
超伝導体の磁気浮上に目を留めて引き寄せられてきた何人もの小学生の姿が印象的でした。
また、同時に参加したスタッフも、様々な皆さんと科学について語り合う楽しさを実感していました。
次回も出展したいと思っております。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

電子立国日本を育てた男―八木秀次と独創者たち

松尾博志 著

理学部に在学していた時に読んだ分厚い本。研究ってなんて面白いんだろうと思いました。当時流行っていた「電子立国日本」の礎は、昭和の初めに活躍した八木秀次を初めとする研究者によって作られたという話。研究者が研究に命をかけている様子が感じられました。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

Zero to One: ゼロ・トゥ・ワン

ピーター・ティール 著

PayPalの創業者である著者が起業について書いた本。何に対しても、リスクを取って新しいことを始めなければならないという著者の姿勢は私たちに必要なことであるのは間違いないと思う。

取り扱い: 京都府立図書館

若者にお勧めしたい本

ふたりの微積分――数学をめぐる文通からぼくが人生について学んだこと

スティーブン・ストロガッツ 著

非線形現象の解析に関して世界的に有名な数学者が高校時代に教わった数学の先生のとの30年に渡る文通内容、同時に進んでいく彼自身の心の動きについて赤裸々に語った書。ひょっとしたら自分も高校時代の恩師と今まで文通を続けていて、そうすると今の仕事も変わっていたかもしれない、と思わせるところが青春小説である。

取り扱い: 京都大学図書館

ロバートオッペンハイマー 愚者としての科学者

藤永茂 著

オッペンハイマーは非常に優秀な若者であって、恵まれた研究者としてのキャリアを積んでいった。人類最大のプロジェクト、マンハッタン計画の中心人物となったオッペンハイマーの葛藤は科学の最前線で生きる私たちも少しは感じるところです。

自分の研究に関連して紹介したい本

SYNC: なぜ自然はシンクロしたがるのか

スティーブン・ストロガッツ 著

全く違うように見える電子もホタルも細胞もみんな同じ、タイミングを合わせて驚くべき現象を示す。著者は数理科学の専門家なのですが、多様性のなかにある普遍性を見いだすという物性物理の神髄感を感じました。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

新しい物性物理

伊達宗行 著

複雑な物性物理を小気味よく説明してくれる図書。同じ著者によって1986年に刊行された「物性物理の世界」の方がより平易に書かれているが、やや古いか。私は古い方を読んで物性物理を研究しようと思いました。

取り扱い: 京都大学図書館

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