アカデミックデイ2015
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哲学的説明―現代形而上学の観点から

研究者からの一言 哲学における説明の特徴と役割について研究しています

概要

哲学的な探究では、科学とは異なる独特のしかたでさまざまな事柄が「説明」されます。しかし、なにかを哲学的に説明するとはそもそもどういうことでしょうか。哲学の根幹にかかわるこの問いに、現代形而上学の観点から取り組んでいます。

出展代表者

文学研究科 科学哲学科学史専修
 北村 直彰 日本学術振興会特別研究員PD

参加者

文学研究科
 北村 直彰 日本学術振興会特別研究員PD

来場者より

徹夜明けっぽいのにしっかり丁寧に教えてくれたで賞
これからも研究頑張ってほしい賞
頭が痛くなりそうで賞
おもしろかったけど難しかったで賞
わかりやすく説明してくれた賞
研究内容が身近に感じられたで賞
納得させられたで賞
説明上手で賞

アカデミックデイを経ての感想

来場者の方々から鋭い質問をたくさんいただき、たいへんよい刺激を受けました。
この分野の研究に興味をもった、と言ってくださる方もいてうれしいかぎりです。
来年のアカデミックデイにもぜひ参加したいと考えています。

フォトギャラリー

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研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

= 取り扱いあり

今の仕事(研究、進路)を選ぶことになったきっかけになった本

流れとよどみ——哲学断章

大森荘蔵 著/産業図書、1981年

高校生のときにこの本を読んだことが、哲学を学びたいと考えるきっかけのひとつになりました。哲学的問題が日常生活の場で姿を現すさまが平易なことばで描き出されています。

論理哲学論考

ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン 著、野矢茂樹 訳/岩波書店、2003年

卒業論文でこの本について論じるなかで、より専門的に哲学を研究したいと考えるようになりました。思考可能性の限界についての鋭い洞察が独自のスタイルで凝縮されています。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

あるようにあり、なるようになる——運命論の運命

入不二基義 著/講談社、2015年

「すべてのことは必然的に起こっている」という主張(運命論)のまったく新たな姿を浮かび上がらせようとする本です。きわめて強靱でスリリングな思考の展開を味わうことができます。

若者にお勧めしたい本

哲学ってどんなこと?——とっても短い哲学入門

トマス・ネーゲル 著、 岡本裕一朗・若松良樹 訳/昭和堂、1993年

哲学の学説を紹介するのではなく、じっさいに「哲学する」ことによって書かれた古典的入門書です。心、自由、人生の意味といったさまざまなトピックを通じて、哲学的に考えるとはどういうことかを知ることができます。

子どものための哲学対話

永井均 著/講談社、1997年

猫と少年が織りなす対話によって、人生と世界の根本に関わる問いの数々へと導かれます。書かれた対話の続きを身近な人と(あるいは自分自身と)してみたくなるはずです。

自分の研究に関連して紹介したい本

真理から存在へ——〈真にするもの〉の形而上学

秋葉剛史 著/春秋社、2014年

真理と存在との関係について、「形而上学的説明」というアイデアに基づいて論じた本です。著者の博士論文をベースにした本格的な研究書ですが、論述はたいへん丁寧かつ明瞭で、非専門家にも広くおすすめできます。

穴と境界——存在論的探究

加地大介 著/春秋社、2008年

「説明」概念と密接な関係にある「依存」を鍵概念のひとつとして、穴と境界の存在について論じた本です。身近でありながらも奇妙な性格をもつこうした「ものもどき」の本性に一歩ずつ迫るきわめて緻密な議論が展開されています。

アリストテレス的現代形而上学

トゥオマス・タフコ 編・著、加地大介・鈴木生郎・秋葉剛史・谷川卓・植村玄輝・北村直彰 訳/春秋社、2015年

「説明」「依存」「本質」といった概念を重要視する「アリストテレス的形而上学」という流派の論文を集めた本です。アリストテレスの形而上学観を現代に蘇らせようとするプロジェクトの最先端を知ることができます。