京都大学アカデミックデイ2016

科学とアートの「想像力」が出会うとき

研究者からの一言:どうぞお気軽にご鑑賞ください。

科学があまり身近でない人たちにも、科学の面白さや美しさに触れてもらえたら。
そこで生まれた感動が科学者の力になれば・・・。
今回展示する、細胞や分子結晶の写真などを用いたドレスや造形物などは、そんな思いで制作されました。

出展代表者

物質ー細胞統合システム拠点(iCeMS)
 城 綾実 特定研究員

参加者

物質ー細胞統合システム拠点(iCeMS)
 城 綾実 特定研究員
 一方井 祐子 特定研究員
 馬場 美恵子 研究支援員
大阪大学/物質ー細胞統合システム拠点(iCeMS)
 水町 衣里 客員助教

関連URL

http://www.scg.icems.kyoto-u.ac.jp/

来場者より

これからもっと進化して欲しいで賞
わくわくしたで賞
細胞って美しいのですね!賞
あらたなものに出会えたで賞
想像力がすごい賞
化学をもっと気軽に楽しくしま賞
美しかったで賞
自分もこの作品がほしいで賞
ゲテモノ賞
ぼくの話をよく聞いてくれたで賞

アカデミックデイを経ての感想

私たちiCeMS(アイセムス)科学コミュニケーショングループでは、科学を身近に感じられるようなイベントを企画・実施するだけでなく、研究者が社会からの声をしっかりと聴けるようなトレーニングプログラムを開発・運営しています。

科学と社会をつなぐ架け橋となることが私たちの使命なのですが、目下の課題は、科学にそれほど興味のない人たちに科学のおもしろさやすごさを伝え,科学を身近に感じてもらう機会を生み出すことでした。

そうした問題関心のもと、今回のアカデミックデイでは、iCeMSでおこなわれた研究にかんする画像をもとに制作したドレスやアート作品を展示して紹介していました。

ブースに足を運んでくださったのは、次のような方たちでした。

・服を作っている、美大出身などものづくりを経験されている方たち。

・もともと文系で科学にはなじみがないが、ドレスが綺麗で足を止めました…という方たち。

・科学を身近に感じているけれども、アートとの融合に驚かれて、新しい気づきを得られた方たち。

・科学とアートはかけ離れた存在のように思うけれど融合は本当に可能なのか、と首を傾げられた方も。

今回の出展を通じて、科学にそれほど興味のない人たちが科学を知るきっかけになるという手応えを得ることができました。ありがたいことに、作品の製品化・販売や、こうした取り組みが世に広がることを望む声も多くいただきました。今回いただいた感想を、今後、科学とアートの融合プロジェクトを進めていく上で役立てたいと思います。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

若者にお勧めしたい本

科学技術Xの謎 ー 天文・医療・文化財,あらゆるものの姿をあらわすX線にせまる

京都大学総合博物館 (監修),塩瀬 隆之, 元木 環, 水町 衣里, 戸田 健太郎(編) / 化学同人

この本の前半は「X線を使った研究を美しく見せる」ということにこだわったコーナーです。 ぜひ手にとってご覧ください。出展メンバーの水町より。

取り扱い: 京都大学図書館

自分の研究に関連して紹介したい本

子育ての会話分析 ー おとなと子どもの「責任」はどう育つか

高田明、嶋田容子、川島理恵(編) / 昭和堂

日常の何気ないふるまいに面白さや美しさを感じて研究する人たちがいます。私もその一人です。この本は、子育てを対象とした研究の成果がまとめられています。難しい部分もありますが、子育て中の人、子育てがひと段落した人、これから子育てをするかもしれない人に読んでいただきたいです。そして、その感想を共有できたら、研究と社会がもっと強く結びつく気がします。出展代表者の城より。

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