アカデミックデイ2018
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世界にあふれる「究極の選択」

研究者からの一言 あなたなら、なにを「犠牲」にしますか?

概要

この世界には「究極の選択」が存在する。紛争の現場、感染症への対処、太陽観測の研究所において。どの選択肢にもデメリットがあり、多くの人々の運命を左右するため、決断には痛みを伴う。そのような「究極の選択」が必要とされるときがあり、ふだんから考えておかねばならない。それを「常識」とするため、本発表を行う。

出展代表者

大学院文学研究科
 大庭 弘継 研究員

参加者

大学院文学研究科
 大庭 弘継 研究員
 高木 裕貴 博士課程
防災研究所
 玉澤 春史 研究員
大学院理学研究科
 河村 聡人 博士課程
山梨大学
 小松 志朗 准教授
東京大学
 中村 長史 特任研究員
名古屋大学
 大園 誠 研究生

写真:世界にあふれる「究極の選択」

アカデミックデイを経ての感想

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研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

= 取り扱いあり

自分の研究に関連して紹介したい本

国際政治のモラル・アポリア ―戦争/平和と揺らぐ倫理

高橋良輔・大庭弘継 編

「地獄への道は善意で敷き詰められている」という格言があります。国際政治においても、望んだものとは真逆の結果になる難問が生じています。これら解決できない難問(アポリア)を、人道的介入、対テロ戦争、核廃絶、防衛戦争、平和構築、民主化、国家主権、人権などのトピックごとに取り上げて、本書は考察しています。みなさんも、本書を通じて国際政治学者の苦悩を共有してください。

人道的介入:秩序と正義、武力と外交

小松志朗

ある国の内戦で一般市民が大量虐殺や人権侵害の犠牲になっているときに、その人たちを救うために他の国が軍事力を使って介入することを人道的介入といいます。本書はそれが実際に成果をあげられるものなのか、あるいはどうすれば成果をあげられるのかということについて、4つの事例(ソマリア、ボスニア、コソボ、リビア)を手がかりに考えています。現在進行中のシリアの内戦・介入を理解するのにも役立つ本です。

戦後思想の再審判―丸山眞男から柄谷行人まで

大井赤亥・大園誠・神子島健・和田悠 編

戦後日本を代表する12名の思想家たちは、それぞれが生きた時代の「日本の課題」をどのように考え、それを解決するためにいかに格闘したのか。彼ら/彼女らが取り組んだ課題にはいまだ未解決のまま残されている「未完の課題」も多い。与えられた条件(その時々の政治的、経済的、社会的、文化的な条件など)のなかで、いかに問題解決に取り組めばよいのか。歴史的なケーススタディとして、彼ら/彼女らの思想的営為に注目せよ。

赤いオーロラの街で

伊藤瑞彦

まだ見ぬ全世界宇宙天気災害をシミュレーションした日本語の小説。どのようなことが起こりうるかを小説の形であらわしている。これを防ぐための「決断」がいかに重いかわかる一冊。

資料で読み解く「保護する責任」―関連文書の抄訳と解説

中内政貴、高澤洋志、中村長史、大庭弘継編

紛争等で苦しむ遠い国の人々を助けるべきか。ときに武力で。このような「究極の選択」に関わる概念に、「保護する責任」というものがあります。2001年の提唱以来、論争が繰り返されてきた概念ですが、それが誕生した背景や近年の新たな展開を踏まえていなかったり、類似概念と混同していたりするなどの誤解がみられることも事実です。本書が紹介する120の資料を踏まえ、正確な理解に基づいて「究極の選択」を議論してみませんか。