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"ボトムアップ型の異分野交流の原点を学び、実践する”委員会

新しい学問はどうやって生まれてくるのか?

最終更新:2016年11月24日

新しい学問はどうやって生まれてくるのか? 内なるエネルギーとそれに触発された若者のエネルギーが共振することで自然発生的に生まれる高揚感--ボトムアップ型高揚感と呼ぶ--が大きなエネルギーとなり新たな時代を切り開いていく。

代表者

写真:"ボトムアップ型の異分野交流の原点を学び、実践する”委員会

 阿形清和(京都大学大学院 理学研究科 教授)

メンバー

越川滋行(京都大学白眉センター 特定助教)

樋口敏広(京都大学白眉センター 特定助教)

布施直之(京都大学大学院 生命科学研究科 研究員)

主な活動場所 京都大学内

活動情報

終了
写真:The Fly Room: ボトムアップ型の異分野交流の原点を学び、実践する

The Fly Room: ボトムアップ型の異分野交流の原点を学び、実践する


日時

2015年12月14日(月)


会場

京都大学 吉田北部構内 益川ホール


メンバー

・ 阿形清和(京都大学大学院 理学研究科 教授)

・ 越川滋行(京都大学白眉センター 特定助教)

・ 樋口敏広(京都大学白眉センター 特定助教)

・ 布施直之(京都大学大学院 生命科学研究科 研究員)


ワークショップ概要

 

「実験科学のスピリッツ」

第1部 ワークショップ 実験科学の源流を探る(14:00~)

 講演:堀田凱樹(元 情報システム研究機構長)

    広海 健(国立遺伝額研究所URA室長)

    阿形清和(京都大学教授)

 

第2部 映画「The Fly Room」上映会(16:30~)

      ALexis Gambis監督 登壇

    ディスカッション「異分野交流による科学のイノベーション」

 

 

今回の企画では、まずはファシリテーションとして科学映画を使う点、第二点は分野に分属される前の学生を対象に仕掛ける点(急がば回れで長期的ビジョンに立って仕込む)である。すなわち、まだ学問分野とかが固定されていない学生や幅広い分野の参加者を集めるために魅力的な科学映画を「仕掛け」に使い、講演と科学映画通じてを追体験してもらい、実体験したいという気にさせることが本企画の目的である。

The Fly Room(ハエ部屋)は、まさにボトプアップ型の高揚感を生み出した歴史的空間であり、異分野交流の原点とも言える場所である。遺伝子の実体もまだわからなかった1900年代初頭に、トーマス・ハント・モーガンは、ショウジョウバエを用いた遺伝学を開始する。その内なるエネルギーが物理学や医学を目指していた若者たちを『ハエ部屋』に引き寄せ、ニューヨークの街で空の牛乳瓶がなくなる事件が起きる。彼らは、次々とハエの突然変異体を単離しては個別に牛乳瓶で飼育し、遺伝子の実体もわからない時にを作成した。その結果、1933年にモーガンはノーベル賞を獲り、このハエ部屋を起源として、放射線による人為突然変異に成功したマラーや1遺伝子1酵素説のビードルなど、実に7名ものノーベル賞学者が生まれた。

本企画によって、学生・大学院生・若手研究者に、ボトムアップ型の異分野交流のスピリッツと、そこから生まれる高揚感を追体験してもらい、京大が持つ潜在的なエネルギーを活性化できればと思っている。いろいろな分野の学生・院生・若手研究者が参加してもらわないことには話にならないので、を呼び寄せる「仕掛け」として、講演だけでなく1900年代初頭のハエ部屋を忠実に再現した映画『The Fly Room』を上映する。そして、本映画の関係者の講演とともに、参加したと講演者・映画監督を含めたディスカッションによって、今後の「仕掛け」についても議論したい。

「The Fly Room」は、ショウジョウバエ遺伝学の祖でありプラナリア再生研究でも業績のあるトマス・ハント・モーガン(1933年ノーベル医学生理学賞)の研究室の様子を、当時学生だったカルバン・ブリッジスの娘の視点から描いたものである。モーガンの研究室は、物理学者や化学者も巻き込みながら遺伝学の原理を解き明かした梁山泊であり、その後ノーベル賞を受賞するハーマン・マラー(1946年受賞)やジャック・モノー(1965年受賞)など、数々の逸材を輩出した。本作品は、生物学者のみならず科学史家からも評価が高く、様々な分野の研究者を広く集めるための「仕掛け」としては秀逸なものと期待している。