悩んだ時の切り抜け方

構想時

修士論文すら書けていないのに、博士論文の構想なんて考えられない

まず、自分の中のキーワードを探ってみましょう

そもそも、何に興味をもって、何が知りたくて、大学院に進みましたか?

いま興味をもっている研究テーマは何ですか?

修士論文では、なぜその研究テーマを選びましたか?

上記の質問を受けて頭に浮かぶキーワードを、全て書き出してみてください。出てきたキーワードを組み合わせながら、博士論文の研究テーマを考えてみてはいかがでしょうか。

 

構想中に行き詰まった時は、次のようなこともお勧めです

先輩の修士論文を読む
  修士論文のタイトルを眺めるだけでも、ひらめきがあるかもしれません。

キーワードに関連する文献を読む
  序章を読むだけでも、ひらめきがあるかもしれません。
  申請書や修士論文を書く際に必要な、先行研究の整理にもなります。

指導教官/先輩/友人/後輩と話す
  話しているうちに頭が整理されていきます。
  参考になるアドバイスがもらえます。

過去の申請書を読む
  申請書閲覧サービスがあります。ぜひ利用しましょう。

博士後期課程から専攻を変えたので、これまでと研究内容が違う…大丈夫? 

視点を変えれば、「悩み」は「強み」です

「◯◯分野だけでなく◆◆分野の専門的知識もあるので、多角的な視野から研究課題を分析できる」といったように言い換えることで、ご自身のアピールポイントになります。

学会発表の準備や論文の執筆で忙しく、申請書を書く時間がない

時間を上手に管理しましょう

将来、研究職に就いたら、研究以外の仕事が数多く肩にのしかかります。今から時間管理をうまくできるようになれば、将来の研究者生活がより一層充実します。

 

作業リストを作成し、スケジュールを立てましょう

申請書の作成だけでなく、同じ時期に重なる論文投稿や学会発表、ゼミ発表など、それぞれに必要な作業と優先順位を書き出し、開始時期を決めましょう(※)。作業リストをカレンダーや手帳、スケジュール・アプリなどに落とし込めば、予定に沿って焦らず申請書を作成することができます。

※インターネットで「タスク管理」「カレンダー アプリ」「TODOマネージャー」「プロジェクト マネジメント」といったキーワードで検索すると、自分に合ったスケジュール管理ツールがみつかるかもしれません。また、作業管理表(例)を自作してスケジュールを整理するのもよいかもしれません。

業績がほとんどありません。採択される可能性は?

業績ゼロでもDCに採択されている方がいます

日本学術振興会の選考方法によると、【DCについては研究経験が少ないことから申請書記載の「現在までの研究状況」、「これからの研究計画」、「自己評価」及び「評価書」を重視し、PDについては「研究業績」を重視して評価します】と明記されています。

つまり、DCについては申請すれば採択の可能性はあります

もちろん業績があるほうが採択の可能性はさらに上がります。

初稿を書くとき

書き始めてみたものの、一行目で手が止まった

初稿を書き始める前に、申請書に書く内容を整理しましょう

DC申請者は修士論文と博士論文、PD申請者は博士論文と今後の研究構想について、それぞれ以下の点を書き出してみましょう。箇条書きでかまいません。書き出すことで、整理しやすくなります。

(1)研究テーマ(知りたいこと)

(2)その研究がなぜ重要か、どんな意義があるのか

(3)主な参考文献

(4)独自の視点

(5)実験/調査/分析方法

(6)修士論文(PDの場合は博士論文)の結論(DC1の場合は、修士論文で示したいこと/主張したいこと)

(7)博士論文(PDの場合は次の研究構想)で示したいこと/主張したいこと

構想用ワークシート(例)を自分で創り、申請書に書く内容を整理してもよいかもしれません。

 

他の申請者にはない、自分の優れた点についても書き出しましょう

 特別研究員の審査では、研究内容そのものよりも、「この申請者は将来有望な研究者になるかどうか」を重要視します。自分自身のアピールも大切です。

アピールポイント例:

査読が厳しいことで有名な学術雑誌に論文が採用された

論文や学会発表で受賞した

数カ国語を読み書きできる(=多国間の比較研究に優れた研究能力をもつ)

実務経験がある(=理論と実践を結びつけられる知識と経験がある)

今の専門以外の分野についても体系的に修得した(=研究課題について多角的な視点から分析できる)

何を書いたらよいのか、具体的なイメージがわかない

過去の申請書を読む

申請書閲覧サービスがあります。ぜひ利用しましょう。

 

申請書の各項目にある注意書きをよく読みましょう

各項目の書き方の一例(DCの場合)

現在までの研究状況

これからの研究計画(1)研究の背景

これからの研究計画(2)研究目的・内容

これからの研究計画(3)研究の特色・独創的な点

上手に書けない

初稿では文章の良し悪しや文章量を気にせず、書き進めましょう

まずは、箇条書きでもよいので、申請書の各欄を埋めてみましょう。読みやすさ、分かりやすさは推敲で見直しましょう。

推敲する時

自分の書き方で問題がないか不安/研究計画はどのくらい詳しく書けばよい?

明確に、具体的に書きましょう

審査員が読んで分かることが重要です。研究目的・計画が明確か、論理的か、遂行可能かどうかを、読み手が分かりやすいように書きましょう。

自分の申請書を担当する審査員の専門分野は、日本学術振興会のウェブサイトから確認できます。

 

過去の申請書を読む

申請書閲覧サービスがあります。ぜひ利用しましょう。

採択後に研究が計画通りに進まなかった場合は?

採択後に研究計画が多少変わることに問題はありませんが、無理のない研究計画を立てましょう

計画通りに進まない可能性が事前に想定できる場合は、申請書に「なお、・・・という場合が想定される。その際には研究計画の〇〇の部分を■■に変更する」など、対処方法を具体的に書いておきましょう。研究計画がよく練られていることを審査員にアピールできます。

これほどまで苦労して申請書を提出する意味が分からない

申請しなければ採択の可能性はありません

論文と同じです。投稿しなければ掲載される可能性はありません。

また、申請書の作成を通して申請書作成力(※)が身につきます。不採択の場合でも、身についた申請書作成力を活かして、次年度に再び申請できます。申請書作成力は、将来も研究資金の獲得のために必要な能力です。今から経験を積んで、身につけておきましょう。

 

申請書作成力とは、以下の3つのことが全てできることを指します

・募集者の求めていること(どういう内容の申請を期待しているか)を的確につかむ

・自分が何をしたいか(目的)、どのようにして行うか(計画)を明確化・具体化する

・審査員にとって分かりやすく、論理的で、魅力的な文章を書く