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SPIRITS

大腸癌微小環境におけるケモカイン/血管新生因子の関与の解明と治療戦略の構築

研究スローガン

大腸がんの新たな治療戦略を練ろう–腫瘍微小環境への挑戦–

キーワード

大腸癌、腫瘍微小環境、SMAD4、PDGF

研究背景、目的及び成果の要約

現在日本では、大腸がんは死亡率、罹患率ともに第3位で、2014年は12万人以上が罹患、4万人以上の方が大腸がんで亡くなったと試算されています(国立がんセンターがん対策情報センター、2014年がん統計予測)。われわれ京都大学遺伝薬理学教室はカリフォルニア大学サンディエゴ校と共同で、マウスの大腸がんモデルを用いて腫瘍を取り巻く癌環境に注目し、新たな大腸がん化学療法の対象となるべく分子の候補を探索しました。その結果、良性腫瘍と比べて、悪性の大腸がんでは血小板由来成長因子(PDGF)が、癌周辺の微小環境で多く分泌されていることがわかりました。

今後の展望

血小板由来成長因子が大腸がんモデルマウスの腫瘍組織で発現が亢進する分子生物学的機序の解明を目指す。また、IRDye800標識[99mTc]tilmanoceptを大腸がんの診断のために臨床応用するにあたっての準備を進めていく。

関連写真・図

ここが京都大学と共同研究をしているカリフォルニア大学サンディエゴ校のMoores Cancer Centerです。

代表者情報

武藤誠

・代表者氏名:武藤 誠
・所属部局名:国際高等教育院(前医学研究科遺伝薬理学教室)
・自己紹介:2013年に遺伝薬理学教室教授を退官後、国際高等教育院教授として大学の教養教育全般の改善に関わるとともに、医学研究科学内非常勤講師として医学教育や臨床に即した医学研究にも力を入れています。
・関連URL:http://www4.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/frameTOP(J).htm