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SPIRITS

非工学的システムのための工学

研究スローガン

ノンエンジニアド住宅の性能向上による世界規模自然災害減災

キーワード

減災、工学、伝統的建築、在来工法、定量的評価

研究背景、目的及び成果の要約

世界の自然災害被害の大半は、工学的な知見に基づかない経験的な工法によって建てられたノンエンジニアド建築物で発生している。そこで、本研究は最先端の科学技術を用いて、ノンエンジニアド建築物の性能を明確にした上で改良策を策定・実装することで、地球規模の自然災害低減を目指すものである。本プロジェクトでは、ミャンマー、フィリピン、バングラディシュの一般住宅の耐風性能を例にとりその評価手法を開発するとともに、研究者・実務家ネットワークを構築した。

今後の展望

外部技術導入による現地ノンエンジニアド建築物の置換ではなく、建築的特徴を継承しながら構造性能を連続的に改良することで、自然災害低減の実現と地域固有の建築様式の保全と多様化に貢献したい。

関連写真・図

ノンエンジニアドシステムの工学的知識の創出のために最先端科学技術をフィードバックする。
フィリピンレイテ島東岸のノンエンジニアド住宅
風洞実験でノンエンジニアド住宅に作用する風荷重を明らかにする。
材料試験でノンエンジニアド住宅の建材の構造性能を明らかにする。

代表者情報

西嶋一欽

・代表者氏名:西嶋一欽
・所属部局名:防災研究所
・自己紹介: 10年間のヨーロッパ生活の後、帰国。目下、日本の習慣になれるためのリハビリ中。「思い立ったらまず行動」がモットー。研究テーマは、自然災害リスク評価と不確実性下での工学的意思決定。
・関連URL:http://www.taifu.dpri.kyoto-u.ac.jp/