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SPIRITS

微小管の表面電荷操作とマイクロ・ナノファブリケーションによる分子ナノシステム創製

研究スローガン

モータタンパク質の電気・機械工学的設計による分子ナノシステム創成

キーワード

キネシン、微小管、微小流体デバイス、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)、Micro Total Analysis Systems(MicroTAS)

研究背景、目的及び成果の要約

細胞内には物質輸送を担う複数のモータタンパク質が存在し、中でも細胞骨格である微小管上を動くキネシンは生体外でもその運動機能を発揮することが知られています。これらを分子輸送のための駆動力として利用することが可能です。本研究プロジェクトでは、微小管の表面電荷密度を改変する分子設計、キネシンによる微小管輸送を観察するための微小流体デバイス開発をおこないました。これによって、二種類の分子を微小管の動きを制御することによって分離する新たな分子ナノシステムを提案しました。

今後の展望

このプロジェクトでは微小管の表面電荷密度を改変しましたが、微小管の剛性を改変することでもその運動方向を変えることができます。今後は、さらに新たな分子設計技術や微細加工技術を導入することで、分子ナノシステムの改善を図ります。

関連写真・図

一端をDNAラベルすることで表面電荷密度を改変した微小管
異なる表面電荷密度を持つ微小管の運動とその軌跡
国際ワークショップInternational Workshop for Motor Proteins toward Emerging Nano Systemsにおける一コマ

代表者情報

横川隆司

・代表者氏名:横川隆司
・所属部局名:工学研究科マイクロエンジニアリング専攻
・自己紹介:2005年東京大学、博士(工学)。同年4月立命館大学理専任講師。2009年京都大学大学院助教、2011年同准教授。2008-2014年JSTさきがけ研究員。MEMS・NEMSとモータタンパク質の融合による分子操作技術と生物物理学への応用の研究に従事。趣味はスキー、釣りなどアウトドア
・関連URL:http://www.ksys.me.kyoto-u.ac.jp/ry/