Research Support
SPIRITS

超広帯域レーダによる睡眠モニタリング技術の日蘭共同開発

研究スローガン

電波で遠くから見守る快適な睡眠

キーワード

睡眠、レーダ、超広帯域

研究背景および目的

睡眠の質を改善することは様々な疾患の治療に役立つと共に、高齢者層が正常に身体・精神機能を維持するためにも重要である。そのためには、睡眠の状況を長期にわたって記録することが求められる。本プロジェクトでは超広帯域レーダによる非接触計測により、就寝中の寝返り等の動き、中途覚醒頻度、睡眠時の呼吸および心拍を常時測定するシステムを開発することで、睡眠状況の正確な記録を実現することを目的とする。

成果の要約

レーダを用いて睡眠中の体動・呼吸・心拍による微小な変位を高精度に遠隔検出する技術を開発した。開発技術の性能を検証するため、複数被験者が就寝中の夜間10時間連続測定を行った。本測定ではカメラ等を用いずに被験者の心拍および寝返りなどの行動を高精度に検出することに成功し、睡眠の質を遠隔計測により評価するための基礎技術が確立された。

今後の展望

開発された電波による睡眠モニタリング技術を発展させ、電波で捉えられた睡眠中の姿勢や運動を医学的指標に変換することを目指し、電波工学・医学・情報科学といった複数分野に亘る研究を推進してゆく。

関連写真・図

睡眠モニタリング測定風景
心電計(ECG赤線)およびレーダ(青丸)により推定された睡眠中の被験者の瞬時心拍数

代表者情報

佐藤亨

・代表者氏名:佐藤亨
・所属部局名:情報学研究科
・自己紹介:昭和51京大・工・電気第二卒。昭和56同大学院博士課程了。平成10京都大学情報学研究科通信情報システム専攻教授。レーダによる大気のリモートセンシングならびに人体計測等の研究に従事。
・関連URL:http://www.asp.cce.i.kyoto-u.ac.jp/~tsato/