生体熱科学の創生に向けたマイクロプラットフォームによる血流・血管・血栓形成の熱物理の解明

研究スローガン

工学視点に基づく生体・バイオ熱流動現象の解析に関する新展開

キーワード

血流、血栓、熱物性、マイクロプラットフォーム

研究背景および目的

静脈血栓はエコノミー症候群で知られるように致死性の高い肺塞栓症を惹起する。動脈と異なり静脈血栓は緩やかな流れで形成されるが、流れ、せん断力、物質輸送、温度など様々な内因・外因に影響されるため系が複雑であり未解明な点が多い。本研究ではマイクロ流体技術を活用し、血栓を人工的に生成してその形成過程を高い分解能で計測することで現象の解明および温度など諸条件が与える影響を検討して臨床と先制医療の支援を行うことを目指している。

成果の要約

病院を含む国内の医学部と工学部の複数の機関に所属するさまざまな分野の研究者間でグループを形成し、マイクロ流体プラットフォームなる先端技術を活用することで静脈血栓が形成される過程とそれに与える原因を調べることができた。さらにオランダ、インド、ポーランドの3カ国の大学における研究者らとの共同研究を発足し、複数の分野からの課題への多角的な切り込みに成功している。さらに若手の研究者のリーダー育成を行い、より大型なプロジェクト参画も支援した。

今後の展望

静脈血栓形成の形成原理と熱特性を一細胞レベルで評価するために新規のマイクロ流路を製作する一方、ステント治療・ドラッグデリバリーシステムなど臨床や応用での血栓の影響について国際ネットワークを活かして活動の拡大を図る。

関連写真・図

マイクロ流体プラットフォームを用いた血栓形成過程の計測と温度特性評価
マイクロ流体プラットフォームを用いた血栓形成過程の計測と温度特性評価
TU Delftにおけるセミナー風景
TU Delftにおけるセミナー風景

代表者情報

巽和也

・代表者氏名:巽和也
・所属部局名:工学研究科
・自己紹介:微小な流路で微小な流量を取り扱うマイクロ流体における熱・物質・細胞輸送の現象解明とその高度制御・促進技術の研究開発を行い、伝熱・医療・バイオ・化学分野におけるセンシングと高度制御技術の確立を目指しています。
・関連URL:http://mtfm.me.kyoto-u.ac.jp/