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SPIRITS

複雑経済ビッグデータの同期ネットワーク・ダイナミクス解明による世界経済危機予測

研究スローガン

ビッグデータに基づき、経済を科学する

キーワード

ネットワーク、企業間取引、複素ヒルベルト主成分分析

研究背景および目的

経済現象を理解するためには、実際のデータに基づいた科学的なアプローチが大事である。本研究では日本における大規模(100万社)企業間取引データ、個別物価時系列、等を駆使して、日本経済における大きな問題であるデフレーションの在り方も含めて、ミクロレベルから、経済のダイナミクスに迫る。

成果の要約

本研究では国内外の多くの共同研究者のネットワークを確立し、新規に複数の研究をスタートさせた。その成果として、取引ネットワークのコミュニティ解析でのべき法則や、個別物価の変動におけるクラスター性の発見などがある。また、米国、ドイツの研究機関との共同研究は現在進行中であり、今後の発展が見込みである。

今後の展望

取引ネットワークについての研究は、その基礎となる構造の解析ができたところである。これをもとに、今後はその上でのダイナミクスを明らかにすべくシミュレーションモデルの検討が始まる。それにはまた、物価研究で得られた知見も盛り込まれる。

関連写真・図

Boston大学での共同研究風景

代表者情報

青山秀明

・代表者氏名:青山秀明
・所属部局名:理学研究科
・自己紹介:CaltechでPh.D.を1982年に取得した理論物理学者です。専門は素粒子論ですが、関心は広く、これまでに物性理論や言語学でも論文を書いています。2000年ころから経済に関心を持ち、関連の研究をしてきました。物理で科学というものの在り方を考えてきて、それを生かして経済の研究をしています。