Research Support
SPIRITS

遺伝子に摂動を与えずにタンパク質を可視化する新技術の開発と疾病診断への展開

研究スローガン

分野融合による技術革新によって新しい生命化学の展開に挑戦しよう!

キーワード

内在性タンパク質、イメージング、技術開発、生命化学

研究背景および目的

神経伝達物質グルタミン酸の受容体の一つであるAMPA受容体は、その細胞内動態の異常が様々な精神疾患と関連することが知られている。本研究では、独自に開発した「夾雑環境下における世界初のタンパク質修飾技術」をAMPA受容体に適用し、小分子プローブの選択的な化学修飾と in vivo イメージングへ展開する。また神経疾患に関わる他の神経伝達物質受容体あるいは癌関連タンパク質のケミカルラベル技術の開発を進める。

成果の要約

SPIRITS内のタイトな共同研究によって、神経細胞のシナプス内でケミカルラベル化されたAMPA受容体の動的な特性が、その交換が抑制されているという従来の知見と異なる新しい知見を得て、Nature Communicationsに論文発表した。また、浜地を領域代表とした新学術領域(「分子夾雑の生命化学」)申請においては、SPIRTISメンバーの的確な助言、コメントを頂き採択に至った。

今後の展望

SPIRITSメンバー間の的確な助言をもとに獲得に成功した新学術領域申請の研究を発展させるとともに、このチームおよび本申請を基に構築した国内外のネットワークをさらに太く拡大させ、次世代のプロジェクトリーダーの育成に繋げたい

関連写真・図

新学術領域研究「分子夾雑化学」キックオフシンポジウム

代表者情報

浜地格

・代表者氏名:浜地格
・所属部局名:工学研究科
・自己紹介:京都大学工学部卒、同博士号取得後、九州大学で助手、助教授、教授を経て、2005年より京都大学工学研究科合成・生物化学専攻教授。生細胞有機化学、分子夾雑系の合成化学、材料化学を研究テーマとする。
・関連URL:http://www.sbchem.kyoto-u.ac.jp/hamachi-lab/