Research Support
SPIRITS

MR指紋法とAIを融合させた人体組織物理特性の計測革新

研究スローガン

MRIとAIを融合しあらたな定量計測手法を開発する

キーワード

MR指紋法、人工知能、磁気共鳴画像法、定量計測

研究背景および目的

MR指紋法は、従来よりも短時間で正確に生体内に存在する水の物理特性を計測可能な技術として近年脚光を浴びているが、シミュレーションが可能な物理特性しか扱えないなどの欠点が存在する。本プロジェクトではMR指紋法にAIを組み込むことでこの限界を超えるための手法を実現すべく、海外の研究者を含めたプロジェクトチームを構成し、想定される問題点とそれを克服されるための方法論の構築を目指した。

成果の要約

ニューヨーク大学の研究メンバーを日本に招聘し、定量計測のための送信コイル・新型受信コイルを製作した。MRI装置を制御するためのソフトウェア開発のワークショップを開催し、SPIRITSプロジェクトのメンバー以外にも日本各地から研究者を招いた(6施設12人)。GPUを用いたワークステーションで深層学習を用いてMRIの画質を改善する手法を確認したほか、異なるコントラストの画像を生成する手法を実装した。本プロジェクトから派生した研究でチームメンバーが基盤Bおよび挑戦的萌芽研究を獲得したほか、国内・海外で多くの共同研究チームが形成できた。

今後の展望

SPIRITSプロジェクトの研究期間で要素技術の開発が進んだ。今後は期間内に獲得した競争的外部資金を利用し各要素技術を融合、研究成果へとつなげてゆく。

関連写真・図

2018年8月に京大で開催したワークショップの告知ポスター
ワークショップの参加者

共同研究機関

ニューヨーク大学、ミネソタ大学

代表者情報

藤本 晃司

・代表者氏名:藤本 晃司
・所属部局名:医学研究科
・自己紹介:2010年京都大学医学博士。京都大学医学部放射線診断科、ニューヨーク大学放射線科(研究留学)を経て2017年より京都大学大学院医学研究科附属脳機能総合研究センター特定助教。ヒト用7T MRI装置の研究、圧縮センシングを用いたMRI画像再構成の研究に従事。
・関連URL等:http://hbrc.kuhp.kyoto-u.ac.jp/