東映京都撮影所資料を基盤とした日本映画史研究の国際的拠点形成

研究スローガン

映画文化遺産のアーカイヴを未来に向けて構築する

キーワード

アーカイヴ、映画メディア産業、映画史、教育アウトリーチ

研究背景および目的

東映太秦映画村では、1975年の開村以来、東映作品に限らず、映画・テレビ作品の企画書、脚本、プレスシート、チラシやポスター、映画書籍・雑誌などの収集・保存・展示が行われてきたが、過去30年の人員削減の結果、資料の整理・修復、データベースの整備が急務となっていた。本プロジェクトは、映画村資料の全容把握を目指し、資料の公開に向けた準備を行って映画史研究に貢献し、一方で大学における国際的な研究成果を映画村における映画リテラシー教育へと還元することを目的とする。

成果の要約

本プロジェクトは、映画村資料のデータベース整理とアーカイヴ構築、産官学連携の在り方の模索、中学生へのアウトリーチ活動としての映画リテラシー教育、国際的な日本映画研究に取り組んだ。データベースの完成、東映太秦映画村・映画図書室の開館、2冊のパンフレットに代表されるアウトリーチの枠組みの完成、プロジェクトマネジャー型研究リーダーの輩出、大型科研費の申請は、東映の社員、文化庁の外郭団体、京都大学の研究者の産学官協働の成果にして精華である。

今後の展望

東映太秦映画村・映画図書室では本プロジェクトのメンバーも引き続き研究・調査に従事する。京都大学と東映太秦映画村との関係を維持し、アウトリーチをさらに充実させたい。東映研究は女性映画パイオニア研究に焦点を合わせて継続する。

関連写真・図

台本資料を収めた中性紙箱(東映太秦映画村・映画図書室)
台本資料を収めた中性紙箱(東映太秦映画村・映画図書室)
中学生向けパンフレット『映画の歴史1』『映画の歴史2』の表紙
中学生向けパンフレット『映画の歴史1』『映画の歴史2』の表紙

代表者情報

木下 千花

・代表者氏名:木下 千花
・所属部局名:人間・環境学研究科
・自己紹介:京都大学人間・環境学研究科教授(2020年4月1日より)、専門は日本映画史。とりわけジェンダー、検閲と自己規制、映画と他メディアとの関係に関心がある。著書に『溝口健二論−映画の美学と政治学』(法政大学出版局、2016)がある。