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社会革新触媒:森林共生循環社会システム研究ハブの構築

研究スローガン

社会革新触媒「いのちの森と鐵の化学反応で、より好い未来社会を」

キーワード

触媒、鐵、化学反応、森林、地域社会

研究背景および目的

化石資源の大量消費に依存した現在の産業構造からの脱却のために、未来のものづくり産業「森林化学産業」の立ち上げを目指し、「木質分子変換化学反応」をはじめとする未踏化学技術・触媒技術を開発する。これと並行し、国家的なプロジェクトへ昇華するために、経済・産業・環境・法令・文化調査を行い地域社会、そして日本の風土への化学産業の溶込み、連携の在り方を考察する。

成果の要約

京都府南部の山林を活動中心として、現地における林業、地域社会および行政の状況の把握・調査を進めた。ワークショップ開催や研究開発用サンプルの現地調達を通し、地方自治体関係者、林業者と森林化学産業の概念を共有化した。調達試料を原料に、種々の「木質分子変換化学反応」を開発し、NEDO先導研究プログラムを推進、木質バイオマスからの分子性セルロース集合体を得る手法を開発、共同研究企業と特許申請を行った。

今後の展望

日本の風土に調和する化学産業「森林化学産業」の鍵技術となるような「木質分子変換化学反応」を開発すると同時に、その社会実装システムの構築に邁進し、より良い未来社会の実現に貢献したい。

関連写真・図

地域に溶け込む森林化学産業
森のねんど研究所にて(左:岡本みちやす氏、右:代表者)

共同研究機関

京都大学化学研究所、京都大学生存圏研究所、京都大学エネルギー理工学研究所、株式会社ダイセル他

代表者情報

中村 正治

・代表者氏名:中村 正治
・所属部局名:化学研究所
・自己紹介: 2006年化学研究所教授就任。爾来京都サステイナビリティイニシアチブ(KSI)企画戦略委員、近畿化学協会部会幹事、日本化学会ディビジョン21副幹事、NEDO技術委員等に携わりつつ、化学資源活用の概念を発信し、その発展に取り組む。
・関連URL等:http://es.kuicr.kyoto-u.ac.jp/