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アフリカで「より健康的に生きる」ための医療実践とICTを融合した医療−在来知研究拠点の構築

研究スローガン

アフリカで「より健康的に生きる」ための医療実践とICTを融合した医療-在来知研究拠点の構築

キーワード

医療、在来知、アフリカ、ICT

共同研究機関

アディスアベバ大学、ムヒンビリ健康科学大学

研究背景および目的

国際保健研究では、医学的な疾患や生死を「罹患率」「死亡率」という数値でとらえてそれを健康指標として設定し、人々が「より健康的に生きる」ことを量的に評価することが多い。このプロジェクトは、アフリカに暮らす人々の在来の知識を含めた「より健康的に生きる」ための医療実践を描きだす。急速なインターネット普及と利用状況を活用し、アプリを使って医療に関するリテラシーの向上に取り組む。

成果の要約

定期研究会にてプロジェクトメンバー(金子、新福、西、青山、谷口他)がそれぞれの研究を共有した。一例として、新福の研究班はタンザニアの助産師むけに医療実践に関わるアプリを開発し、それを助産師たちに試験的に利用し続けてもらった。メンバーが、在来の知識を基盤にした医療実践にかかわる事例を検討し、これらの知見を「医療在来知事例集」として集約した。通信情報技術を使ってこの情報にアクセスできるようにした(ICTプラットフォーム化、「医療在来知事例集」)。エチオピアやタンザニア人研究者と連携して研究活動に取り組んだ成果を国際ワークショップにて発信した。

今後の展望

プロジェクト実施中に、メンバーが科学研究費を獲得した。「より健康的に生きる」ための在来知の生成と共有についての研究を、若手研究者とともに展開するため、在来知研究ネットワークの形成に取り組んでいる。

関連写真・図

タンザニアの助産師のためのスマートフォンアプリを手にした助産婦たち
タンザニアでのワークショップ

代表者情報

金子守恵

代表者氏名:金子守恵
所属部局名:アジア・アフリカ地域研究研究科
自己紹介:エチオピアの女性土器職人を対象とし、彼女たちの身体技法に注目してその継承と技術的な革新について人類学的な研究に取り組む。近年は、人間の行為とものとの関わり、それに関わる在来知の生成について研究を進めている。
関連URL:https://www.africa.kyoto-u.ac.jp/archives/members/kaneko