京都大学アカデミックデイ2018

「いのち、人体、細胞」をどうする?

研究者からの一言:「いのち、人体、細胞」について語りましょう。

あなたは、自分の人生の最期をどう過ごしたいか考えたことがありますか?あなたは、研究のために自分の細胞を提供することについて考えたことがありますか?「いのち、人体、細胞」を取り巻く現状と課題について、一緒に考えてみませんか。

出展代表者

医学部附属病院
 佐藤 恵子 特任准教授

参加者

医学部附属病院
 佐藤 恵子 特任准教授
 竹之内 沙弥香 特定講師
 伊藤 達也 講師
文学研究科
 児玉 聡 准教授
iPS細胞研究所
 鈴木 美香 特定研究員

関連URL

K.U.RESEARCH ドキュメンタリー Vol.4 生命倫理学のあるべき姿

来場者より

いのちを考えさせられたで賞
フランクにじんわりしたで賞
よくわかったで賞
考える機会をいただけました賞
「終わり」を見つめ直したで賞
もっとはなしたいで賞
僕の話をよく聞いてくれたで賞

アカデミックデイを経ての感想

アカデミックデイ2018・勝手連ポスターへの訪問ありがとうございました (佐藤 恵子)

9月22日(土)の京大アカデミックデイ「研究者と立ち話」における私たちのポスター(『いのち、人体、細胞』をどうする?」)には、小学5年生からかなりの先輩まで、多くの方に足を止めていただきました。ありがとうございました。

今私たちが取り組んでいる生命倫理の課題のうち、①臨終期の延命治療の問題と、②人体由来の試料を用いた研究をする時の問題について、来場者の方々とたくさん対話をすることができ、貴重な機会となりました。

新しい技術は便利ですが、人間が使い回されるのではなく、うまく使いこなすには、思想とそれに基づいた実践策が必要であり、これらを考えるには、市民から研究者まで、すべてのステークホルダーが生活者としてどう考えるかを聴かせてもらうことが必須です。アカデミックデイに足を運ばれる方々は、科学や研究に興味があり、一般市民よりも意識が高いという傾向があるとは思いますが、みなさん真剣に考えて答えていただけて、情報をわかりやすく説明すること、普段はあまり考えないような部分も考えてもらえるように問いかけること、そして気持ちを探りながら対話することの大事さと楽しさを再確認しました。

私たちの活動が重要であるとおっしゃってくださった人も多く、大いに励みになりました。そして、私たちの今後の活動につながる方々とご縁をいただくことができたのも、大きな収穫でした。また、大学内部のことではありますが、このような機会を設けてくださったURAのみなさま方にも感謝申し上げます。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

現代倫理学入門

加藤尚武

学部生のときに読んで倫理学を学ぶことにしました。 現代の社会的問題を考える上で哲学が重要であることを教えてくれる本です。

取り扱い: 京都大学図書館

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

137億年の物語 : 宇宙が始まってから今日までの全歴史

クリストファー・ロイド

地球が誕生して、生物が生まれ、人間が出現して、文明も争いも起り・・という物語が「続き物」として語られています。 ページを開くだけで時空を超え、好きな時と場所に旅ができる、とても素敵な本です。

若者にお勧めしたい本

マンガで学ぶ生命倫理 : わたしたちに課せられた「いのち」の宿題

児玉聡 文、なつたか 漫画

再生医療やら脳死臓器移植やら、「夢の医療」などと報道されるけど、そんなにバラ色なの?そもそも、脳死ってなんだっけ? 生き死にの問題は、身近なことであり自分で考えなくてはならないのですが、難しいし辛気くさいし、ハードルが高いですね。 この本は、女子高生の日常を軸にして、脳死や生殖医療、クローン技術など、生命倫理の問題を学びつつ、考えられるように工夫されています。是非手にとってみてください。

取り扱い: 京都大学図書館

自分の研究に関連して紹介したい本

医師の一分

里見清一

人工呼吸器や胃ろうなど生命維持装置が開発されたことはよいことではありますが、多臓器不全の高齢者につけられて、ただ死が先延ばしにされている状況も生むようになりました。この状況は、誰かが望んでいるのでしょうか。著者は、治らないけれど生きていかなくてはいけないがんの患者とともに歩きながら、医師は何をどうすべきかを問いかけます。こういう先生ばかりだったら「がん難民」などなくなるのに。

取り扱い: 京都大学図書館

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