京都大学アカデミックデイ2018

子どもの多様性を考える

研究者からの一言:自分に合った方法を知っていますか?

聞いて理解するのは苦手だけど目で見れば理解しやすい子、読んだり書いたりは苦手だけど聞いたり話したりは得意な子。みんな一緒のやり方ではなく、一人ひとりの子どもにあった学習方法やコミュニケーション方法を見つけるために、子どもの様子を多面的に捉え、どんな工夫が必要なのかを考えています。

出展代表者

こころの未来研究センター
 田村 綾菜 研究員

参加者

こころの未来研究センター
 田村 綾菜 研究員

来場者より

これからも研究をがんばってくださいね賞
子どもを京都大学によって変えてもらいたいで賞
いろいろな方法がわかったら嬉しいで賞
これからの未来に必要不可欠賞

アカデミックデイを経ての感想

普段なかなかお会いしない方々とお話しすることができ、広く情報を発信していく必要性を感じました。
質問にうまくお答えできないこともありましたが、これから考えていくべき課題を与えていただいたと思っております。
大変貴重な機会をありがとうございました。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

アメリカの教室に入ってみた: 貧困地区の公立学校から超インクルーシブ教育まで

赤木和重

発達心理学・特別支援教育の専門家である著者がアメリカのさまざまな教室に入り込んだ体験をもとに、「アメリカを通して日本の教育を考える」本です。自分も一緒に教室に入り込んだ気分でドキドキワクワクしながら、アメリカの教育の光と影を知ることができます。日本で多様な子どもたちがともに学ぶために必要なことは何か、ぜひたくさんの人に読んで一緒に考えてもらいたいです。

取り扱い: 京都大学図書館

若者にお勧めしたい本

勉強するのは何のため?--僕らの「答え」のつくり方

苫野一徳

「なんで勉強なんかしなきゃいけないの?」という問いに対して、絶対に正しい「正解」ではなく、「なるほど、たしかにこう考えればすっきりする」という「納得解」を与えてくれる本です。問いへの答えだけでなく、こうした「正解」のない問題に対する「哲学的な考え方」も学ぶことができます。いろんな問題を考える際に、きっと役に立つと思います。

自分の研究に関連して紹介したい本

学校でのICT利用による読み書き支援: 合理的配慮のための具体的な実践

近藤武夫 編著

多様な子どもの学びを支えるためには、多様な学び方を保障する必要があり、その選択肢の1つとしてICTの利用・活用があります。この本では、学校現場で実際に取り組まれているICTを利用・活用した読み書き支援の事例が多く紹介されています。指導や支援をする立場にはなくとも、読み書き障害に対する「合理的配慮(reasonable accommodation)」という考え方を知るのにおすすめです。

自閉症スペクトラムとは何か―ひとの「関わり」の謎に挑む

千住淳

多様性の中の1つに自閉症があります。この本は、自閉症に関して知っておきたい基礎的な知識がわかりやすくまとまった本です。自閉症の診断基準に沿って、それぞれの背景にあるかもしれない心の働きについての客観的な研究結果をわかりやすく紹介してくれています。専門用語をなるべく使わず、使うときにも丁寧でかつすっきりとした説明で、話の展開もスムーズなので読みやすく、初めて自閉症について学ぶ方にもおすすめです。

取り扱い: 京都大学図書館

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