Research Support
SPIRITS

ステレオ動画解析による群れのダイナミクスの基礎研究

研究スローガン

群れの科学を創る。生物集団の理解、予測、制御をめざして

キーワード

生物集団、動画解析、トーラス、時間平均

研究背景、目的及び成果の要約

人間も含めた生物集団の性質を理解するための学問である“群れの科学”を創ることを目的として基礎的な研究を進めています。その第一歩として水族館のイワシ群れを対象にして水槽の底から撮影した動画の解析を行っています。群れの性質を理解することで、何故美しいドーナッツ型になるのか、何故外敵に襲われたときに俊敏に反応できるのかなどを研究しています。群れを詳しく知るために3D動画を撮影することも試みています。

今後の展望

今はイワシ群れを主な対象として基礎的な研究を行っています。できるだけ早く人間の集団を研究対象に含めたいと考えています。歩行者の流れや災害のときの避難誘導などが人間集団の代表的例ですが、群れ行動をもっと広くとらえ、合意形成、流行の起源、ブログの炎上なども群れの科学として研究したいと考えています。

関連写真・図

九十九島水族館の水槽底から撮影したドーナッツ型のイワシ群れ
水族館の許可を得てプロジェクトメンバーが大水槽に潜水してカメラを設置、回収しています
水槽底からの3D画像。左右が赤青の眼鏡により立体的に見ることができます。3Dカメラの性能が充分でないため、手前のアジ・サバ、サメだけが立体的に見えています。

代表者情報

阪上雅昭

・代表者氏名:阪上雅昭
・所属部局名:人間・環境学研究科
・自己紹介:専門は物理学です。以前は、ブラックホールなど宇宙物理や一般相対性理論の分野での研究を行っていましたが、最近は動物集団を物理学の観点から研究する“群れの科学”に取り組んでいます。