Research Support
SPIRITS

アジアにおける生物学国際融合チームの確立:名古屋議定書発効に向けての研究組織形成

研究スローガン

国境のない生物学を! ヘビがつなぐ世界の研究者

キーワード

名古屋議定書、国際共同研究、ヘビの進化、餌毒の再利用

研究背景、目的及び成果の要約

地球上の生物の多様性の保全と継続的利用を実行するための具体的な国際基準が2011年に定められた。これに伴い、他国で採集した生物を利用して科学的研究を行うための法的ルールがより厳密かつ複雑になるが、これは国際共同研究の円滑な発展を阻止し、むしろ生物多様性保全に向けた基礎研究の進展を阻害しかねない。本プログラムでは、ヘビ類の共同研究を通して、その障害を乗り越えるための新たな国際共同研究チームを結成した。

今後の展望

科学的な知識は万国すべての人に平等に共有され、政治や国益が絡んだ法的ルールに囚われるべきではない。生き物には国境は存在しないという認識のもと、国益とは無縁の真の意味での国際共同研究の実現を目指したい。

関連写真・図

京都大学でのワークショップで講演をするアラン•サヴィツキー教授
スリランカで開催された第2回ワークショップでの共同研究チームメンバー
防御ディスプレイを行うベトナム産アカクビヤマカガシ

代表者情報

森哲

・代表者氏名:森哲
・所属部局名:理学研究科
・自己紹介:大阪市出身。1993年京都大学理学研究科にて博士学位取得。30年以上にわたりヘビ類の行動や生態の研究を続ける。京都や沖縄での野外調査のほか、アメリカ、マダガスカル、中国などとも国際共同研究を実施している。
・関連URL:http://ethol.zool.kyoto-u.ac.jp/index.html