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SPIRITS

土の変形・破壊を司る固相・液相・気相から成る複雑系ミクロ構造変化の解明

研究スローガン

土粒子・水・空気から成る複雑なミクロ構造変化を解明する

キーワード

土、多相混合材料、ミクロ構造変化、X線CT

研究背景、目的及び成果の要約

土は細かく見ると土粒子、水、空気から成る混合材料であり、その力学挙動はそれぞれの相互作用に大きく依存する事が知られています。間隙が部分的に水で飽和した「不飽和土」では、水と空気の境界に作用するサクションが土粒子間の結合に寄与しています。一方で,サクションが失われると土の強度が低下し、豪雨や地震時見られる土砂災害を引き起こす要因として指摘されています。そこで、京都大学とフランス・グルノーブルの3SR研究所は共同研究により、マイクロX線トモグラフィ技術を用いた実験的研究により、土の変形・破壊を支配する不飽和土の複雑系ミクロ構造の解明を目指しています。

今後の展望

マイクロX線トモグラフィとその画像解析技術によって未知のミクロ構造変化を明らかにしていくと共に、その知見に立脚した新たなモデリングを実施し、土の変形破壊予測に役立つ技術へと発展させていく。

関連写真・図

不飽和土のミクロ構造(黄色:土粒子、青:間隙水、黒:間隙空気)
土の変形過程におけるX線CT画像と画像相関解析による三次元ひずみ場

代表者情報

肥後陽介

・代表者氏名:肥後陽介
・所属部局名:工学研究科 都市社会工学専攻
・自己紹介:X線CT技術を活用して微視的観点から地盤材料の構造変化を明らかにする研究を行っています。さらに、実験結果に立脚した精緻なモデルを開発し、降雨や地震などの種々の外力に対する地盤材料の変形・破壊挙動を解析し予測する手法の開発を行っています。
・関連URL:http://www.um.t.kyoto-u.ac.jp/ja/information/laboratory/GeofrontSystemEngineering