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カリマンタン島熱帯泥炭湿地林の回復と炭酸ガスの排出削減に関する研究~Back to the Nature Project~

研究スローガン

熱帯泥炭湿地林の地下水環境保全と二酸化炭素排出の抑制を実現する

キーワード

熱帯泥炭湿地林、地下水環境保全、二酸化炭素排出量削減

研究背景、目的及び成果の要約

インドネシア・カリマンタン島の熱帯泥炭湿地林では農地開発を目的とした排水路建設によって水循環の構造が変化し、地下水位低下と土壌の乾燥化が進んだために、森林火災や土壌分解によって日本の総排出量に匹敵する大量のCO2が排出されています。地域住民の生活環境を考慮しながら排水路の修復や維持管理によって水循環の構造を適性化することで、地下水位低下を抑制できることが明らかになりました。

今後の展望

河川と地下水をつないだ水循環モデルを用いて、排水路の水位をコントロールすることで地下水位を回復させることで森林火災や土壌分解を押さえる効果を評価して、適切な水管理と泥炭地利用のためのシステムを構築する予定です。

関連写真・図

対象領域水路網の住民利用状況
インドネシアREDD+オフィスでの研究打合せ
排水路水位と地下水位の関係と乾季・雨季における地下水位分布

代表者情報

城戸由能

・代表者氏名:城戸由能
・所属部局名:防災研究所
・自己紹介:1990年大阪大学大学院博士課程修了、大阪大学工学部・助手、鳥取大学工学部助教授、京都大学防災研究所准教授を経て、愛知工業大学・工学部・教授。主な研究テーマは雨水および汚濁負荷流出解析と制御、水質管理、環境工学、都市水文学。