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色即是力 – ヒトの心筋拍動を着色

研究スローガン

色即是力 – ヒトの心筋拍動を着色

キーワード

心臓疾患、Nature Inspired Materials

研究背景、目的及び成果の要約

心臓疾患は日本人では死因の第2位、アメリカでは癌を超えて第1位である。心疾患薬をの事前評価は極めて困難である。つまり有効な治療薬の発見だけでなく、新薬の承認後に将来的に心疾患の潜在的原因となる薬物を排除することは非常に難しい。例として何千人も患者を死亡させ薬害訴訟が相次いだvioxxが挙げられる。このレベルの新薬の開発費用は10億ドル以上と言われている。

最先端の診断法が単細胞と細胞集団の活動に注目した手法に基づいていることが大きな障壁となる。この課題を解決するため、自然の中からの着想、すなわち蝶の羽に見られるような構造色を利用することにした。ハンガリー、スペインと日本の国際チームを率いて我々は、心筋細胞の収縮の状態によって異なる色を示す基板となる新規システムを開発した。このシステムは将来、心臓血管の薬理学に主要で定量的なツールとなるであろう。

今後の展望

本研究課題を更に大きな研究プロジェクトに発展させるべく、現在ハンガリー、スペイン、の二国間研究助成制度に日本からも参加する形で資金を獲得することを模索している。

関連写真・図

ヒトの心拍振動をとらえる
心筋細胞の収縮がもたらす基質の色の変化

代表者情報

SIVANIAH, Easan

・代表者氏名:SIVANIAH, Easan
・所属部局名:物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)
・自己紹介:Dr. Sivaniah is a faculty member at iCeMS. His research interest is in materials for energy, environment and health. This includes materials for cleaning water, reducing CO2 within the Atmosphere and materials that can more effectively deal with kidney or lung disease.
・関連URL:http://www.icems.kyoto-u.ac.jp/e/ppl/grp/sivaniah.html