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SPIRITS

ウキクサ植物の国際研究ネットワーク拠点の形成と社会応用スキームの構築

研究スローガン

京都大にウキクサの国際研究ネットワーク拠点をつくる

キーワード

ウキクサ、植物科学、応用研究、環境浄化

研究背景および目的

ウキクサの仲間は池や水田などにいる小さく扁平な花をつける植物です。室内で栽培・管理しやすいことから、古くから実験用植物として使われてきました。近年は、汚染した水環境の浄化や高い増殖能を活用したバイオマス生産に用いるための有望な植物材料と考えられています。このような優れた特質をもつウキクサの国際研究ネットワーク拠点を京都大学に形成し、ウキクサ利用者を広げることを目的としています。

成果の要約

本プロジェクトの一環として、2015年度に京都大学内で国際ウキクサ会議を開催しました。10カ国あまりから参加者を招き、分野横断的な議論を展開することで、大きな国際研究ネットワークを形成することができました。この会議を出発点として、国内研究者の連携による植物バイオマス生産向上のための微生物−ウキクサ系の発展実用化プロジェクト企画や国際連携によるウキクサゲノム配列決定プログラム企画などが進められています。

今後の展望

本プロジェクトで形成された研究ネットワーク拠点を軸にして、ウキクサを材料とする高度な産業実用化を促進させていくとともに、植物科学分野におけるウキクサ材料の有用性を積極的にアピールしていきます。

関連写真・図

第3回国際ウキクサ会議集合写真(2015年7月、京都大学理学研究科セミナーハウス前)
国際ウキクサ会議開催ポスター
京都大学を中心とした国際研究ネットワーク拠点

代表者情報

小山時隆

・代表者氏名:小山時隆
・所属部局名:理学研究科
・自己紹介:1998年京都大理学博士。2年半のポスドク後、2000年から名古屋大学大学院理学研究科にて助手、助教。2008年より現職。光合成生物の生物時計の研究をしています。ウキクサを光らせて、1日を刻む細胞時計の動きを毎日見ています。
・関連URL:http://cosmos.bot.kyoto-u.ac.jp/clock/