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SPIRITS

近代日本の捕虜・抑留経験に関する国際共同研究

研究スローガン

両世界大戦期の日本における捕虜・抑留問題の総合的検討

キーワード

捕虜、抑留、抑留者、収容所、第一次世界大戦

研究背景および目的

本研究は、二度の世界大戦における日本の捕虜・抑留の経験を解明するとともに、それを20世紀の戦争形態の変化、国際人道法の発展という広い文脈の中に位置づけ、現代的意義を問うものである。捕虜・抑留の研究は、近年欧米において一大研究テーマとなっているが、日本では研究がそれほど活発ではない。本研究は、こうした懸隔を埋めることを目指している。

成果の要約

本研究では、日本・ヨーロッパにおいて、捕虜・抑留に関わるテーマで卓越した研究実績を挙げている研究者を糾合し、史料調査、フィールドワーク、ワークショップなどを重ねてきた。この過程で捕虜・抑留問題に関わる多くの貴重な一次史料を収集し、その成果の一部は、論文などで紹介した。また、2018年に英国、2019年にはマルタでワークショップを開催し、論文集刊行に向けて議論を深めた。

今後の展望

抑留経験を持つ日本人の手記など、本研究で発見した史料の一部は、既に論文として発表した(『愛媛大学法文学部論集 社会科学編』43-46号)。今後史料集の出版を目指し、準備を進めていく。また研究全体の成果は、2020年末までに論文集として刊行する予定である。

関連写真・図

板東俘虜収容所跡に残る慰霊碑

共同研究機関

ケンブリッジ大学、アイルランド国立大学ダブリン校

代表者情報

奈良岡 聰智

・代表者氏名:奈良岡 聰智
・所属部局名:法学研究科
・自己紹介:第一次世界大戦期の東アジア国際関係について研究しています。昨年シンガポールのテレビ局CNA(Channel News Asia)が作成したドキュメンタリーAsia in the Great Warに出演しました。現在放送大学でも「日本政治外交史」という科目を担当しています。
・関連URL:
http://www.channelnewsasia.com/news/video-on-demand/asia-in-the-great-war/japan-an-ambi