Research Support
SPIRITS

細胞集団運動の統合的理解に向けたメカノバイオロジー研究の国際共同ネットワーク構築

研究スローガン

細胞が感じ生み出す「力」の不思議を解き明かす

キーワード

力、集団性、細胞移動、生物物理、数理モデル

研究背景および目的

細胞は、生化学反応を巧みに利用することで、力を感じ力を生み出す性質を備えています。複雑な化学−力学制御システムの理解は、メカノバイオロジーと呼ばれる新しい科学領域の重要な課題です。本研究では、細胞が集団で運動する現象に着目し、細胞が発する化学信号と力を同時に測定する新しい技術の開発を目標に、日本・スペイン・オーストリアの3カ国からなる国際共同研究の推進を目的としました。

成果の要約

国際共同研究を通して2報の論文を発表しました(Developmental CellとNature Physics)。また、学会でのシンポジウム2件、ワークショップ2件、海外からの招聘者のセミナー3件を開催し、国内外研究ネットワークを形成しました。さらに、SPIRITSプロジェクトの国際共同研究からヒントを得て提案した課題がJSTに採択され、さきがけ研究者として採用されました。

日本発生生物学会のシンポジウム後に撮影した1枚

今後の展望

本研究の対象は「細胞」でした。これからは「臓器」を対象とし、さらなるメカノバイオロジーの国際共同研究ネットワークの拡充を試みます。また、さらなる国際共同研究の推進のために、新たな研究費の獲得を目指します。

関連写真・図

セミナーポスター

共同研究機関

カタロニアバイオエンジニアリング研究所、オーストリア科学技術研究所

代表者情報

平島 剛志

・代表者氏名:平島 剛志
・所属部局名:医学研究科
・自己紹介:大学院時代は数理生物学、学位取得後は発生生物学・メカノバイオロジーの分野で研究してきました。手法や対象にこだわらず、細胞たちが臓器を形づくる術を知りたい。
・関連URL等:http://researchmap.jp/tsuyoshi-hirashima