マレー半島北西海域における小型鯨類の音響生態に関する研究
研究スローガン
マレー半島北西海域における小型鯨類の音響生態に関する研究
キーワード
水中生物音響学、スナメリ、イルカ、騒音、音環境
研究背景および目的
本研究では、マレーシアのマレー半島北西海域において、小型鯨類の音響モニタリング調査を実施し、小型鯨類の基礎的な生態学的知見を得、船舶航行などの騒音影響を定量化、可視化することを目的とした。本プロジェクトを含め、研究を通じた最終的な目標は、アジアの水圏環境保全と社会的発展が両立できる保全対策の指針を示すことである。
成果の要約
新型コロナ感染症拡大の影響により、予定した調査を完全に実施することはできなかったが、プロジェクトを通じて国際連携を維持することができた。また国内でデモンストレーションを実施し、国内の研究ネットワークを新たに構築し、研究活動を拡大させることができた。国際誌に査読付き論文を2報発表し(2報が査読中)、受賞2件、J S T創発的研究支援事業など競争的外部資金を6件獲得した。
今後の展望
SPIRITSの支援を受けて構築、維持した研究ネットワークにより、期間中(主にパンデミックの影響により)実現できなかった国内外の研究実施を目指す。これにより、より良い学術論文の発表に努め、さらに研究を展開させていきたい。
関連写真・図
代表者情報
代表者氏名:木村 里子
所属部局名:東南アジア地域研究研究所
自己紹介:水中の大型生物、主に小型鯨類(イルカ類)などを対象とし、水棲生物を定量的に観察する手法の開発および手法を用いた生態解明に取り組んでいます。また、沿岸における船舶航行や洋上風力発電などの騒音が生物や環境に与える影響評価(環境アセスメント)、飼育施設などにおける生物のストレス評価も行っています。
関連URL:
http://satoko-kimura.sakura.ne.jp
https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/staff/kimura-satoko/