Research Support
SPIRITS
プラズマ物理学とナノ工学の融合による極限物質科学への挑戦
研究スローガン
宇宙レベルの超高強度磁場の実現!
キーワード
高強度レーザー、高エネルギー密度プラズマ、強磁場生成
研究背景および目的
集光強度が1018 W/cm2を上回る高強度レーザーを物質に照射することで、キロテスラの強磁場を伴う高エネルギー密度プラズマが生成します。我々は、独自開発したサブμmサイズの微細構造を有する物質を用いることで、これまでにない超高強度磁場の生成とそれによるプラズマの長時間保持を実現し、粒子線がん治療や核融合、宇宙の極限現象の再現などの医療・産業分野への応用や学術研究への貢献を目指しています。
成果の要約
スーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションにより、超強磁場が生成するターゲットの形状を見いだしました。これを踏まえて、最新の半導体製造技術により、超強磁場の生成が可能なターゲットの作製に成功しました。このターゲットを用いたレーザー実験にも着手しており、ターゲットの微細構造を変化させることで、プラズマの電子温度が制御可能であることを示す実験結果が得られています。
今後の展望
本研究により、ターゲットの作製とレーザー実験の環境構築が達成できたことを踏まえて、干渉計の原理を利用した強磁場の計測手法の開発に取り組みます。
関連写真・図
代表者情報
代表者氏名:松井 隆太郎
所属部局名:エネルギー科学研究科
自己紹介:2019年京都大学大学院エネルギー科学研究科修了、博士(エネルギー科学)。2020年より同研究科エネルギー基礎科学専攻助教。高強度レーザーを物質に照射することで生成する高エネルギー密度プラズマとその応用研究に取り組んでいます。
関連URL:http://plasma-fusion.energy.kyoto-u.ac.jp/index.html