京都大学アカデミックデイ2018

エスノグラフィを知ろう、そして使おう

研究者からの一言:あなたのエスノグラフィ活用法、ぜひ教えてください!

エスノグラフィ(民族誌)は、人間について知るための手法でもあり、成果物でもあります。かつて人類学者は「未踏の地」で人々と信頼関係を築き、長期調査の成果としてエスノグラフィを記してきました。現在ではその対象は大幅に拡がり、多様な分野で生かされています。エスノグラフィの可能性を一緒に考えてみませんか。

出展代表者

人文科学研究所
 宇田川 彩 日本学術振興会特別研究員(PD)

参加者

人文科学研究所
 宇田川 彩 日本学術振興会特別研究員(PD)
北陸先端科学技術大学院大学
 比嘉 夏子 助教

来場者より

私の興味にドンピシャ賞
ワクワクしたで賞

アカデミックデイを経ての感想

投稿論文や著作を通じた(ほぼ)一方的な「書く」ことを通じた研究メディア、同じ領域の研究者だけが集まる学会。こうしたアカデミック界隈に限界を感じ、異なる方法を模索した「夏休みの自由研究」の一貫として参加しました。次から次へとやって来る年齢も背景も異なる方たちの顔を見て、リズムに合わせてお話をするのは楽しく、刺激的でした。研究内容そのものというよりは、今後自分がどのように・どこで研究者として役割を担っていくかを考える一日となりました。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

離散するユダヤ人―イスラエルへの旅から

小岸昭

学部生の時に、この本を持ってモロッコを訪れました。モロッコでのユダヤ人との出会いがきっかけとなり、卒論からユダヤ人×文化人類学研究を始めました。

取り扱い: 京都大学図書館

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

デモクラシー・プロジェクト: オキュパイ運動・直接民主主義・集合的想像力

デヴィッド・グレーバー

先日、アルゼンチンから帰国するロングフライトの機内で根を詰めて読みました。「われわれは99%だ!」に反省を込めて。

取り扱い: 京都大学図書館

若者にお勧めしたい本

魔の山

トーマス・マン

何でもよいのですが、分厚くて暗い本を一日中、何日もかけて読むということが「若者」ではないとあまり出来なくなるので。

取り扱い: 京都大学図書館

自分の研究に関連して紹介したい本

フィールドワークへの挑戦―“実践”人類学入門

菅原和孝 編

学部時代のフィールドワークについて一部執筆しており、自分の未熟さに恥ずかしくもなりますが、世界をわかろうとする姿勢や手法に向かう原点はここに記されていると思っています(比嘉)。

取り扱い: 京都大学図書館

アルゼンチンのユダヤ人──食から見た暮らしと文化

宇田川彩

「食」という誰しもにとって身近なテーマに焦点を当て、「アルゼンチンのユダヤ人」についての概説書の役割を兼ねた小さなエスノグラフィです。

取り扱い: 京都大学図書館

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