京都大学アカデミックデイ2015

アフリカの潜在力とは何だろう?

研究者からの一言:アフリカのこと、本当に知っていますか?

現代アフリカは、紛争によって疲弊した社会秩序をいかに修復するかという課題に直面しています。この課題に対して本研究では、西欧の制度や価値観―民主主義や人権思想など―を移入して対処するのではなく、アフリカ人が創造し、運用してきた知識や制度(=潜在力)を解明し、それを活用する道を探究しています。

出展代表者

アフリカ地域研究資料センター
 太田 至 教授

参加者

アフリカ地域研究資料センター
 太田 至 教授
 大山 修一 准教授
 市野 進一郎 研究員

関連URL

http://www.africapotential.africa.kyoto-u.ac.jp/

来場者より

人間らしく生きよう賞
ポスターのわかりやすさが随一賞
はじめて聴いたで賞
アフリカの潜在力賞
開発と”貧困”撲滅を押し付けないで賞
話が面白かった賞
興味がわいてきた賞

アカデミックデイを経ての感想

来場者のみなさんとの話し合いのなかで、アフリカの紛争をめぐる社会的な背景や根本的な原因を理解し、紛争の解決に貢献してほしいという、来場者からの期待を強く感じることができました。今後の研究をすすめるうえで、非常に有益なものとなりました。
その一方で、来場者の方の中にはアフリカやそこでの紛争について、ステレオタイプなイメージを持っておられる方が少なからずいることもわかりました。こうしたステレオタイプをなくすためにも、私たちが情報発信することが重要だと改めて痛感しました。伝えることの難しさを考えさせられた1日でもありました。
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございます。

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

ゴリラとピグミーの森

伊谷純一郎 著 / 岩波新書

日本の霊長類学の創始者のひとりである著者が、アフリカで実施したゴリラの現地調査を克明に描きつつ、同時にピグミーの人びととの交歓の日々とをあざやかに語った名著。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

共生から(双書哲学塾)

川本隆史 著 / 岩波書店

ケア、教育、臨床、エコロジーなどの問題群をとりあげて、人間が共生するとはいかなる事態であるのかという哲学的課題を、倫理学の立場から平易な言葉で説きおこしています。

取り扱い: 京都大学図書館

若者にお勧めしたい本

アフリカ社会を学ぶ人のために

松田素二 編 / 世界思想社

アフリカ社会に関心のあるすべての方におすすめします。アフリカの現実を伝えるとともに、そこからわたしたちが何を学ぶことができるのかを、フィールドワークの名人たちが語った本です。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

ルポ 資源大陸アフリカ -暴力が結ぶ貧困と繁栄-

白戸圭一 著 / 朝日文庫

現代アフリカの暴力とは何か。著者は現地特派員としての経験を生かしながら、資源開発をめぐる先進国とアフリカとの関係を、平易なことばで解き明かしています。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

自分の研究に関連して紹介したい本

アフリカ学事典

日本アフリカ学会 編 / 昭和堂

アフリカに関する辞典ではなく、アフリカ研究に関する辞典です。一読すれば、アフリカ研究がいかに多様であるか理解できると思います。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

アフリカから学ぶ

峯陽一・武内進一・笹岡雄一 編 / 有斐閣

内容は少し専門的ですが、執筆者たちの現場感覚を活かした作りになっており、「アフリカから」学ぶというタイトルがそれを端的に表現しています。

取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館

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