人道的介入―正義の武力行使はあるか
最上俊樹 著 / 岩波書店、2001年
大規模暴力に苦しむ人民のために、武力で介入することは正当化されるかという問題について、考えるきっかけとなった本。
取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館
研究者からの一言:国際刑事裁判所に日本人裁判官がいるの知ってました?
世界では、ジェノサイド、テロ、人身売買といった大規模犯罪が、国境を越えて行われてきました。普通の犯罪とは違う、さらにおぞましい犯罪に立ち向かう、処罰や被害者救済の国際的な制度の発展等について紹介します。
法学研究科
越智 萌 日本学術振興会特別研究員(SPD)
法学研究科
越智 萌 日本学術振興会特別研究員(SPD)
山下 朋子 日本学術振興会特別研究員(PD)
http://ochmgm.wix.com/megumiochi
良かった賞
興味深かったで賞
めっちゃおもしろかった賞
ニュースで見かけるのは難しい気づけないところを研究しているで賞
もっと世界に目を向けよう賞
研究を大成して欲しい賞
大切なことで賞
あらそいをなくしたいで賞
私たちのブースに足を止めてくださった方、
遠くからポスターだけでも眺めてくださった方、
本当にありがとうございました。
普段のニュースからだけでは得られない、
大規模犯罪の裏側や後処理について、
少しでも関心をもっていただけたことを祈っています。
●皆様への問いかけと答え
私たちは国際法の研究者ですが、
今回はあえて法的な議論ではなく、
事実関係の紹介にとどめて、
来場者の皆様の意見を集めてみました。
お題は「(大規模犯罪の後処理について)未来につながる制度とは?」
ご意見:
・経済的基盤を確立して、仕事に生きがいを感じられるようにする。
・一人一人の対話を通じて和解する。
・裁判して処刑するほかない。
などなど。。。
でも、やはり、うーんと頭をひねって、
「むずかしいねー」と共感してくださった方が多かったですね。
いろいろな意見をお寄せくださった方々に、心よりお礼申し上げます。
●嬉しかったこと
研究者は、普段は目の前にある一見細かな問題と
向き合いながら仕事をしています。
でも、それは本当は、世界の人たちの役に立つという
大きな目標を達成するための一歩一歩です。
でも、普段はそれを見失ったり、
忘れかけたりすることもあります。。。
自分が時間をかけてやっていることが、
本当に役に立つのか?
みなさんに認めてもらえるだろうか?
といった不安を感じることもあります。
そんな中、今回の来場者の方々に、
こんな研究があることを知らなかった、これは必要だと思う、がんばってほしい、
などの声をかけてもらえたことは、本当に嬉しかったです!
これからも、皆様からいただいた励みをばねに、
研究を頑張っていきたいと思います。
なにか聞きたいことなどあれば、いつでも、
HP(http://ochmgm.wix.com/megumiochi)や
ブログ(http://blog.livedoor.jp/megumiochi-internationalcriminaljustice/)、
Twitter(https://twitter.com/ochimegumi)
などを通じたコミュニケーションをお待ちしています!
このたびは本当に、ご来場くださいましてありがとうございました。
代表者 越智 萌
本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。
最上俊樹 著 / 岩波書店、2001年
大規模暴力に苦しむ人民のために、武力で介入することは正当化されるかという問題について、考えるきっかけとなった本。
取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館
ニール・ブラウン 著 / OHP研究所、2004年
研究に必要な、批判的な見方の方法論について学べる本。常識や偏見にとらわれずに自分の意見を言うことなら、私にもできる、と思わせてくれた本。
高野和明 著 / 角川書店、2013年
SF小説と思いきや、詳細な取材や参考文献の検討を通じて、コンゴの密林で繰り広げられる児童兵をつかった虐殺やアメリカ軍による特殊作戦といった、世界の裏側を描いています。
取り扱い: 京都府立図書館
高野和明 著 / 講談社、2004年
メインは死刑執行までに冤罪を暴くという推理小説ながら、現代日本が抱える死刑制度における諸問題や、保護司や保護観察の制度など、刑事司法の制度について学べる本。
取り扱い: 京都府立図書館
マーサ・ミノウ 著 / 信山社、2003年
悲惨な大規模犯罪の、被害者を癒す本当に有効な方法とはなにかについて考える、インスピレーションを与えてくれる本。
取り扱い: 京都大学図書館
ロメオ・ダレール 著 / 風行社、2012年
ルワンダのジェノサイドに介入したPKO司令官が見た現実を伝えてくれる本。
取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館
尾崎久仁子 著 / 信山社、2004年
近年の国際人権法と刑事法の諸問題について、わかりやすく紹介しています。
取り扱い: 京都大学図書館
藤田久一 著 / 岩波書店、1995年
東京裁判、ニュルンベルク裁判から、近年に至るまで、武力紛争において行われる非人道的行為を犯罪としてきた過程について知れる本。
取り扱い: 京都大学図書館/ 京都府立図書館