京都大学アカデミックデイ2022

アップサイクルによるCLT端材の再製品化

研究者からの一言:工業製品と手仕事の融合で、世界に一つだけの製品を。

建設分野における地球環境負荷低減のため近年注目されている新しい木質部材CLT。一度建築で利用されたCLTパネルを解体し、その履歴を残したまま別の魅力的な製品へとアップサイクルすることで、廃棄物を極力出さない真に循環的な建設への貢献を図る研究に取り組んでいる。本展示ではその試作品を展示する。

出展代表者

大学院工学研究科
 小見山 陽介 講師

参加者

大学院工学研究科
 Nicola Marie Smuts 研究生

大学院工学研究科
 Lynda Itatahine 研究生

大学院工学研究科
 林 浩平 学部生

大学院工学研究科
 松岡 桜子 修士2年

大学院工学研究科
 中土居 宏紀 研究員

大学院工学研究科
 竹山広志 研究員

大学院工学研究科
 Daniel Sponheimer 特別研究学生

関連URL

https://komiyamaken.cargo.site/

来場者より

CLTのよさをたくさん話してくれたで賞
親身に(英語も使って)説明してくれたで賞
実用化の難しさを教えてくれたで賞
とても興味深かったで賞
アップサイクルecoで賞
きれいで賞
いつかこんな家に住みたいで賞
はこのお家はいろいろ便利で賞
夢があるで賞
継続可能社会賞
すてる材はないで賞
未来の為に賞
SDGs賞
巡還(じゅんかん)を作り出すヒーローで賞
建築業界の光になるで賞
日本の林業をかえていくで賞
実物を見てみたいで賞
いつか実現してほしいで賞
研究をがんばってほしいで賞

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

Shuffled:古谷誠章の建築ノート

古谷誠章/TOTO社

プロフェッサー・アーキテクト(大学に教員として所属しながら、建築家としても設計活動を続ける人)ってこういうものの考え方をするんだ、と初めて知った本。研究から創作までが連続した思考のもとで語られ、建築の設計をしながら大学でも学生たちと最先端の建築学を研究する、という現在の僕自身が目指す仕事の仕方を決定づけました。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

白い壁、デザイナードレス:近代建築のファッション化

マーク・ウィグリー、 坂牛卓 (訳)、邉見浩久(訳)、岩下暢男(訳)、天内大樹(訳)、岸佑(訳)、呉鴻逸(訳)/鹿島出版会

建築の歴史において当たり前のように受け入れられてきた「白い近代建築」の理由を、建築とファッションなど分野横断的な視点で読み解いた本です。研究室の学生が修士論文の参考図書としたことがきっかけで原書を読んでいたのですが、待望の邦訳版が出たので改めて読んでいます。建築を見るときの視野が広がります。

若者にお勧めしたい本

図面でひもとく名建築

五十嵐太郎(著・編)、菊地尊也(著・編)、東北大学五十嵐太郎研究室(著・編)、野口理沙子(イラスト)、一瀬健人 (イラスト)/丸善出版

小見山も執筆者のひとりとして参加しています。ル・コルビュジェ、フランク・ロイド・ライトら近代建築の巨匠をはじめ、フランク・ゲーリー、SANAAの現代建築、薬師寺東塔、シャルトル大聖堂等の歴史建築まで、66の事例について具体的な図面の読み解き方をQ&A形式で解説しています。広い建築の世界を知る入門書の一つとしてお勧めです。

自分の研究に関連して紹介したい本

建築情報学へ

建築情報学会 (監修)、大野友資ら著者25名/millegraph

第2章を小見山が執筆しています。「情報によって建築は、より領域横断的、より動的、より拡張的なものになるだろう」を合言葉に、常に異領域や新技術から影響を受けながら変化し続けてきた建築の歴史を書きました。産学連携や異分野の先生方との協働に新しい建築の可能性を見ている自分自身も勇気づけられる本です。

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