京都大学アカデミックデイ2022

生体鉱物で身体を治す素材をつくる

研究者からの一言:骨と自然にくっつく人工骨の開発に取り組んでいます

超高齢社会の到来により、病気や事故で失われた骨を治す人工骨など、さまざまな治療を支援する医療用素材の需要が高まっています。私たちは、生命体のからだを支える鉱物「アパタイト」の性質に着目し、身体の中で自然に骨と一体化する人工骨や、薬の効果を高めるカプセルなど、人の身体を治す新素材の開発を進めています。

出展代表者

大学院エネルギー科学研究科
 薮塚 武史 講師

参加者

大学院エネルギー科学研究科
 呉 宇唯 修士課程2年

大学院エネルギー科学研究科
 船守 萌海 修士課程1年

大学院エネルギー科学研究科
 神戸 佑也 修士課程1年

大学院エネルギー科学研究科
 木田 俊太郎 修士課程1年

関連URL

/documentary/d035/

来場者より

紙の説明がわかりやすかったで賞
模型が良かった賞
デメリットまでくわしくしえてくださったで賞
おもしろかったで賞
興味が湧いたで賞
ぼくの話をよく聞いてくれたで賞
進路に関する相談に応えてくださった賞
工学の認識を変えてくれた賞
いしがあった賞
チタンとアパタイトコーティング賞
真珠とアパタイト似ているで賞
目からウロコで賞
大変ためになったで賞
アパタイトすごいで賞
身近に感じた賞
たくさんの人の役に立つ賞
これからも研究をがんばってほしいで賞

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

医学生

南木佳士/文藝春秋

著者が秋田大学医学部で実際に医学生だったころをモチーフにして書いたとされる名作中の名作。今にして思えば、本書が医学のお手伝いをする「生体材料学」という分野を志すきっかけの一つだったように思います。エリート養成機関が舞台の話にしては実に泥臭く、切ないエピソードが満載です。人の命をあずかる仕事に就くことの大変さが、内臓をえぐられるかのようなリアルな筆致で描かれています。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間

先崎学/文藝春秋

学生時代に将棋部だった私がずっと憧れている、将棋の先崎学九段の実体験が綴られた本です。2019年、大宅壮一ノンフィクション賞候補作。なお私は、先崎先生のお兄様が著名な精神科医であることを、この本で初めて知りました。

若者にお勧めしたい本

挑戦 常識のブレーキをはずせ

藤井聡太、山中伸弥/講談社

将棋界の第一人者・藤井聡太竜王と、iPS細胞研究のノーベル賞受賞者・山中伸弥先生の対談集です。今もなお、さらなる高みを目指されて走り続ける両先生の対談は、将棋やiPS細胞研究はもちろんのこと、AIと人間の関わり、新型コロナウイルス、研究者としての御半生等に渡って繰り広げられ、私も非常に興味深く拝読いたしました。

自分の研究に関連して紹介したい本

人類を変えた素晴らしき10の材料:その内なる宇宙を探険する

マーク・ミーオドニク(著)、松井信彦(訳)/インターシフト

医療、情報、電気、食生活、交通、…私たちは普段何の疑問もなく最新の科学技術を享受しながら日常生活を送っておりますが、それらを根幹で支えてくれているのが「材料」の技術です。本書では鋼鉄、ガラス、紙、プラスチックなど、陰ながら私たちの生活を支えている10の材料にまつわるエピソードがまとめられています。なお第10章では、高齢者の生活を支援するインプラントについて語られています。

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