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ガン転移克服にむけた細胞遊走機構の基盤的研究拠点形成と国際展開

研究スローガン

ガン転移克服にむけた細胞遊走機構の基盤的研究拠点形成と国際展開

キーワード

細胞遊走、ガン転移、京都大学欧州拠点ハイデルベルクオフィス、国際共同研究

研究背景および目的

本研究では、ガン転移機構の理解に還元させることを最終目標として、従来のガン生物学に発生生物学的視点を新たに導入して、細胞遊走の基本原理を理解することを目指した。主に京都大学欧州拠点ハイデルベルクオフィスを活用して、ドイツを中心としたヨーロッパの研究者との共同研究を強化し、細胞遊走のメカニズムを多角的に研究するための拠点を形成するとともに、国際シンポジウムを開催して、新たな共同研究の萌芽を探る活動を進めた。

成果の要約

ガン転移の基本メカニズムである細胞の遊走機構の研究分野における、国際的なリーダー達との共同研究を強化することができた。また京都大学のハイデルベルクオフィスとの連携をとおして、ハイデルベルク大学の2名の副学長と共に、両大学間の連携の可能性を探ることができたことの意義は大きい。平成29年度には国際シンポジウムを開催し、スペインをはじめとする海外からの研究者と日本の若手研究者が交流し、新たな国際共同研究の萌芽が生まれた。

今後の展望

京都大学のハイデルベルクオフィス利用によって、ヨーロッパにおける研究所との相互訪問が容易になるという成功体験は、今後も是非いかしていきたい。また今回開催したような国際シンポジウムを今後も続行することにより、日本の若手研究者にとって刺激的な環境を提供したい。

関連写真・図

ガン転移とよく似た細胞遊走の様子を、ニワトリ胚を用いて研究する。
(左と下)平成29年度開催の国際シンポジウム(右)平成28年度ハイデルベルク訪問

代表者情報

高橋淑子

・代表者氏名:高橋淑子
・所属部局名:理学研究科
・自己紹介:1988年理学博士学位取得(京都大学理学研究科)。フランス3年アメリカ3年のポスドクを経て1994年に帰国。奈良先端大や理研CDBなどを経て2012年より京都大学教授。専門は発生生物学。美しいトリ胚と恋愛中。大阪フィルハーモニー合唱団所属。
・関連URL:http://develop.zool.kyoto-u.ac.jp/takahashi.html