「自己」を巡る国際共同研究
研究スローガン
新たな自己観と、それにもとづく倫理観・社会観・世界観の構築
キーワード
東アジアの「真の自己」、全体論的自己、エナクティヴィズム、生命・医療倫理
研究背景および目的
東アジアの伝統的な「真の自己」観を踏まえた、新たな全体論的・身体行為的・非同質的な自己概念である<われわれとしての自己>を提案し、生命・医療倫理に焦点を当てつつ、その倫理的・社会的・環境論的含意を明らかにする。さらに、その<われわれとしての自己>概念と、現代哲学において提案されている様々な自己観との対話を通じて、21世紀にふさわしい多元的な世界観の構築を目指す。
成果の要約
本学と米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の共同研究を通じて、アジア発の新たな自己観と、現代哲学における様々な自己観との対話が実現され、特に生命・医療倫理に焦点を当てた日米の共同研究に向けた橋頭堡が築かれた。さらに本研究を契機として、本学人文系と我が国を代表するIT企業との共同研究が開始された。
今後の展望
本SPRITSプロジェクトを契機として始まった、新たな自己観を基軸とした産学連携研究を通じて、社会的課題に応える人文学のモデルを構築するとともに、本事業の成果を英文単著、編著著作として出版することを目指す。
関連写真・図
共同研究機関
カリフォルニア大学サンディエゴ校、マサチューセッツ大学ボストン校、スミス大学、カリフォルニア州立大学
代表者情報
・代表者氏名:出口 康夫
・所属部局名:文学研究科
・自己紹介:1962年大阪市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。同大学院哲学専修教授。京都大学副プロボスト(戦略調整担当理事補)。人社未来形発信ユニット長。文学研究科応用哲学倫理学教育研究センター長。専門は分析アジア哲学など。2020年4月現在、二犬とともにテレワーク中。
・関連URL等:http://www.philosophy.bun.kyoto-u.ac.jp/staff/deguchi/