Research Support
SPIRITS

電子線による原子分解能高圧実験技術の創成と地球深部科学の新展開

研究スローガン

電子顕微鏡の中に地球内部を再現しよう

キーワード

電子顕微鏡、その場観察、地球内部

研究背景および目的

地球の深部は極めて高い圧力と高い温度が支配する環境です。その理解のために、地球深部の高圧高温環境を再現し、X線などを用いてその場観察・分析する研究が数多く行われています。一方、透過型電子顕微鏡は、X線に比べて非常に高い空間分解能をもつ装置です。本プロジェクトでは、この透過型電子顕微鏡の中に地球の内部の条件を再現することを目指しています。そのために、異分野の多才な人材や装置メーカーと学際的な研究協力を行うことを目的としています。

成果の要約

SPIRITSを通して、異分野の研究者とのネットワークを構築することができた。また新たに構築したSPIRITSネットワークにおいての研究打ち合わせを通して、例えば、高圧力を発生させるための試料作製方法(図1)、高温達成させるための技術(図2)や装置開発のノウハウ、また分析方法および解析方法など、多岐にわたる意見を頂いた。電子顕微鏡の中に地球内部の条件を再現する可能性を見出した。

今後の展望

このSPIRITSで形成したチームを生かして、新たな大型外部資金の獲得を目指す。また、このSPIRITSで構築した国内のチームを更にひろげ、さらに発展した複合領域を開拓し、次世代研究者の育成につなげる。

関連写真・図

図1:透過型電子顕微鏡内で高圧力を発生させるためのダイヤモンドの先端(走査電子顕微鏡像)
図2:北海道大学に設置されている超高圧電子顕微鏡に設置されたレーザー照射装置

代表者情報

三宅 亮

代表者氏名:三宅 亮
所属部局名:理学研究科
自己紹介:専門は鉱物学です。足元にある岩石や隕石などに含まれている鉱物が、どういう構造をしているのか、どういう組織があるのか、どうやってできたのかについて研究をしています。