Research Support
SPIRITS

SNS相談事業の社会実装と臨床的効果実証

研究スローガン

SNS相談を地域企業等と連携して社会実装し、その有効性や専門性を検証する

キーワード

SNS相談、臨床心理学、認知科学、地域連携

研究背景および目的

主要なコミュニケーションツールの変化に伴い、SNSを活用した心理相談の実用化が進んでいる。SNS相談の技法・理論を早急に整備すると共に専門家が参入しやすい体制を構築するため、地域企業と連携してSNS相談によるこころのケアを実際に提供して社会実装を進めると共にその有効性や専門性について学際的視点から研究を進める。

成果の要約

「LINEこころの相談室」を開設し、地域企業と連携して従業員およびその家族に対してこころのケアサービスを提供した。それらのデータは匿名化され、臨床心理学・認知科学・社会心理学の視点から分析され、現場の相談に還元されている。本研究を推進するに当たり、専門家と地域企業をつなぐ研究チームが編成された。また専門性の高い相談員を育成するという課題が明らかとなり、相談員の訓練に関する研究で科研費(基盤研究B)を獲得した。

今後の展望

「LINEこころの相談室」の運営を継続し、地域のコミュニティや企業を支えるこころのケアサービスの社会実装をさらに促進する。本プロジェクトで実践した臨床心理学的データの認知科学的な分析手法を活用して、学際的かつ最新の科学的手法に基づいた臨床心理学的研究を推進する。

関連写真・図

本プロジェクトの成果をもとに発刊されたSNS相談の実践に関する書籍
LINEこころの相談室広報用フライヤー

代表者情報

畑中 千紘

代表者氏名:畑中 千紘
所属部局名:人と社会の未来研究院
自己紹介:京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定退学後、京都大学こころの未来研究センター特定講師等を経て現職。専門は臨床心理学。発達障害やSNSを活用した心理相談など現代社会をとりまく心理的問題に関心をもっている。
関連URL: http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/staff/chihiro-hatanaka/