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SPIRITS

ナノ粒子触媒による酵素反応場の革新

研究スローガン

学際融合による酵素反応場の革新

キーワード

ナノ粒子、酵素、脱リン酸

研究背景および目的

本プロジェクトでは、①立方体のシリカフレームの内部にロジン酸被覆炭酸カルシウムを内包したシリカ粒子が脱ピロリン酸反応を触媒する酵素を活性化する機構の解明、②ピロリン酸を放出する反応を触媒する他の酵素への適用可能性の検討、③シリカ粒子に硫化反応酵素を固定化することによる活性化の検討を目的とした。これらを通じてナノ粒子触媒が酵素反応場に与えるポテンシャルを明らかにすると共に、その高機能化を目指した。

成果の要約

本研究を進めたことにより第一の目標としていたナノ粒子による脱ピロリン酸酵素の活性化機構を提唱するに至った。また、本プロジェクトにより企画した学際的セミナーを通じて、新たな共同研究が生まれ、それにより研究対象であるナノ粒子が活性化するあらたな酵素の同定に繋がった。また、本プロジェクトで行った研究やセミナーから得たヒントを基に創出した新しい研究テーマによって多くの競争的外部資金の獲得に至った。

今後の展望

今後はまず上記の研究成果の内、論文にまとめていないものに関して論文化し、出版を目指す。また、予測した活性化機構が正しいかを検討していく。さらに本プロジェクトで形成したチームによる外部資金への予算申請の機会も検討していく。

関連写真・図

本研究のイメージ図

代表者情報

佐藤 喬章

代表者氏名: 佐藤 喬章
所属部局名: 工学研究科
自己紹介: 経歴:2006年3月京都大学 博士(工学)、2009年10月京都大学大学院工学研究科助教、2021年8月より現職。主な研究テーマ:微生物における新規酵素および新規代謝系の同定、趣味:テニス、カラオケ