Research Support
SPIRITS

プラズマ粒子シミュレーションの応用による野生ウマの行動数値実験モデルの確立

研究スローガン

宇宙プラズマ粒子シミュレーションを応用して、野生ウマの行動を再現する。

キーワード

野生ウマ、群れ、宇宙プラズマ粒子シミュレーション、スーパーコンピュータ

研究背景および目的

野生ウマは高度な社会性を持ち、固定されたメンバーで群れを作るが、その生態はよく分かっていない。近年の観測によると群れ内でウマ同士が近づくと離れ、遠くへ行くと近づく様子が見えている。この様子が磁石の反発する力や引力に似ていることから、宇宙プラズマ粒子シミュレーションの応用を思い付き、これを利用して野生ウマの位置関係を再現するシミュレーションモデルを確立することを目指した。

成果の要約

野生ウマの数値シミュレーションモデルを開発し、実際に野生のウマの研究者に利用され、これまでの観測、理論による研究に加えてシミュレーションという新しい方法論確立に近づいた。行動や群れに関するシンポジウムを開催し、参加した研究者間で新しい共同研究が始まるなど、研究ネットワーク構築に寄与できた。様々なサポートの上でプロジェクトを運営することで、科学プロジェクトの進め方を学ぶことができ、他のプロジェクト運営で活用できている。

今後の展望

本プロジェクトを継続、発展できるように科研費等の外部資金獲得を目指す。また、スパコンを利用したシミュレーションを実行するために、計算機資源を確保できるよう学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点の共同研究に申請を検討している。

関連写真・図

本プロジェクトの概要
野生ウマの位置の謎

代表者情報

深沢 圭一郎

代表者氏名: 深沢 圭一郎
所属部局名: 学術情報メディアセンター
自己紹介: 2007年名古屋大学大学院工学研究科博士課程後期課程修了博士(工学)。情報通信研究機構専攻研究員、JSPS特別研究員PD(九州大学大学院理学研究院)、九州大学情報基盤研究開発センター助教を経て、現在京都大学学術情報メディアセンター准教授。専門は並列化・高性能・省電力計算、数値シミュレーション、宇宙プラズマ。