Research Support
SPIRITS

発作性疾患をもつこどもたちが、日常生活を安心して送ることが出来る社会の実現化プロジェクト

研究スローガン

ウェアラブル心電図で、発作性疾患のこどもたちが安心して暮らせる社会へ

キーワード

小児、てんかん、失神、発作性疾患、ウェアラブル心電図

研究背景および目的

てんかんをはじめとする発作性疾患をもつこどもたちは、運動や一人での行動など、生活する上で多くの制限を受けています。最近になって成人では、AIによるてんかん発作の予測が実現しつつありますが、小児ではその前提となる心電図や脈波の解析そのものがほとんど行われていません。本研究では、様々な年齢層のこどもの長時間心電図を記録して、てんかんなどの発作性疾患の発作検知や予測の基礎となるデータを集めます。

成果の要約

本研究プロジェクトは、京都府下の小児てんかん診療ネットワークである、京都小児てんかんコホート研究(PECK)の全面的な協力を受けて実施しています。担当医の多くは小児の神経や発達の専門家で、けいれん、意識消失、転倒など、小児の発作性疾患の実質的な窓口です。研究期間中はCOVID-19の影響もあり、新規のデータ取得がほとんど出来なかったため、心電図が記録されている、既存の長時間脳波記録等を解析し、引き続きデータ収集を進めています。

今後の展望

引き続き、こどもの長時間心電図、長時間脳波に付属する心電図等を解析し、発作検知・予測に取り組みます。心電図は心身のストレスの指標になるとも言われており、将来的にはこどもの不調を代弁するツールになればと思います。

関連写真・図

ウェアラブル心電計は手のひらサイズで、シールで胸に貼り付けます。

代表者情報

粟屋 智就

代表者氏名:粟屋 智就
所属部局名:医学研究科
自己紹介:医師、博士(医学)。専門は小児の神経疾患、筋疾患、発達障がい。iPS細胞を用いた稀少疾患の病態研究を行う傍ら、臨床的な疑問を解決するための方策を模索し、2012年に京都府の小児てんかん診療ネットワークを構築。

関連URL:https://peck.med.kyoto-u.ac.jp/wearable.html