Research Support
SPIRITS
持続的資源管理手法の開発と実践に向けた文理融合国際共同研究
研究スローガン
漁民参加型資源管理は貧困削減と環境保全に寄与するか?
キーワード
持続的資源管理、貧困削減、零細漁民、クラブバンク、フィールド実験
研究背景および目的
乱獲や開発による水産資源の枯渇が懸念されている。特に、資源管理体制の確立されていない開発途上国においては、乱獲により資源量が減少した結果、水産資源に生計を依存する零細漁民の暮らしが更に困窮するという負の連鎖が生じている。本研究では、国際研究チームを構築し、タイにおいて導入されているクラブバンクという漁民参加型の資源管理手法が、漁民間の信頼や協力を高め、環境保全と貧困削減に与える効果を検証する。
成果の要約
国内外の学際的な研究ネットワークの拡大に成功した。フィールド調査にて多くの時間を共に過ごすことで、タイの研究者たちと強固な交流関係を築くことができた。フィールド実験からは、クラブバンク活動への参加が漁民間の信頼や協力を高めるという証拠を得ると同時に、新たな研究構想につながる着想を得た。本プロジェクトにより、新たな競争的外部資金の獲得につながった。
今後の展望
持続的な資源管理手法の導入が漁民コミュニティの規範に与える影響を明らかにした上で、その規範を如何に地理的に広めていくことができるか、すなわち、地域規範のシフトへ果たす資源管理手法やそれを支援する政府研究機関の役割を明らかにしたい。
関連写真・図
代表者情報
代表者氏名:三谷 羊平
所属部局名:農学研究科
自己紹介:専門は実験、行動、環境、開発、森林経済学。コロラド大学ボルダー校行動科学研究所研究員、ノルウェー生命科学大学ビジネススクール講師を経て、2012年より京都大学。
関連URL:https://sites.google.com/site/yoheimitani/