Research Support
SPIRITS

環境・健康志向型ドメスティケーション研究拠点の構築

研究スローガン

小農主体で創られる新たなフードシステムを探る

キーワード

学際的研究、グローバル化、小農、アジア、フードシステム

研究背景および目的

世界の農と食の現場では、環境が劣化し、小農が弱い立場に置かれ、食の安全性が脅かされる問題が起きている。その背景には、生産から加工、流通、販売、消費までのフードシステムが巨大化・複雑化している点がある。本プロジェクトは、環境と健康への関心のもとで小農や消費者らの主体的意思決定によって新たに形成されつつあるアジア諸国のフードシステムに焦点を当て、その構造と背景を解明することで、公正性と持続可能性に基づいた農と食の在り方を考察する。

成果の要約

ベトナムのカントー大学、ラオスのラオス国立大学とともに、小農主体で創られる新たなフードシステムに関する現地調査を行った。またベトナムのカントー大学と京都大学との間で大学間学術交流協定を締結し、今後の共同研究について協議した。そしてメンバー以外も参加可能な研究会を計8回開催し、ドメスティケーション、食の文化産業、茶のフードシステム、食嗜好、焼畑農耕技術、産消提携、農業農村変容について、毎回20-30人の参加者とともに討論を行った。

今後の展望

科研費等を申請し、ベトナムのカントー大学やラオスのラオス国立大学との共同研究を推進したい。また農と食をテーマにした自由参加の研究会を継続し、多様な分野の参加者と学際的に討論できる場としたい。

関連写真・図

ベトナムのカントー大学との大学間学術交流協定調印式(2023年3月20日)

代表者情報

小坂 康之

代表者氏名: 小坂 康之
所属部局名: アジア・アフリカ地域研究研究科
自己紹介: 京都大学農学部卒業、博士(地域研究)。アジアにおける自然環境の改変、農業の近代化、農村の過疎化、フードシステムの変容などの現象を、人と植物の関係を指標に研究してきた。

関連URL:https://www.asia.asafas.kyoto-u.ac.jp/?p=33