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社会的認知能力の進化的基盤を解明する国際連携拠点の構築

研究スローガン

社会的認知能力の進化的基盤を解明する国際連携拠点の構築

キーワード

社会的認知、比較認知科学、霊長類、進化、国際連携

研究背景および目的

複雑な社会のなかで生活を送るうえで、ヒトは他者と協調・競合しながら、自身の行動の調整をおこなう。社会的認知とは、このような社会的場面で発揮される認知基盤を指す。進化的視点からヒトの認知能力の独自性や他種との共通性を解明することで、ヒトの認知能力の理解の解像度が高まる。そこで、社会的認知能力の進化を探る研究をとおし、ヒトの社会的認知の進化的基盤を探求する国際チームを構築することを目的に設定した。

成果の要約

参加メンバーが双方の拠点を訪れ、実際の研究環境を視察しながら、今後の共同研究の企画をおこなった。また、拠点の今後の発展を視野に入れ、関連研究者たちを訪問し、拠点構築についての議論をおこなった。また、モデルケースとなる国際共同研究を本プロジェクトチームで立ち上げた。

今後の展望

これまでに、チンパンジー・ボノボという類人猿二種、ニホンザル・アカゲザルという旧世界ザル二種、オマキザル(新世界ザル)、という比較の種と研究トピックの広がりをもった拠点の構築がすすめられた。今後外部資金等の支援を得ながら、社会的認知の進化的起源を探る国際拠点の発展と安定した運営につなげたい。

関連写真・図

ヒト行動進化研究センターで講演するSarah Brosnan博士
モデルプロジェクトとなる最初の共同研究を立ち上げるためジョージア州立大学言語研究センターに滞在中の壹岐博士と言語研究センターメンバー

代表者情報

足立 幾磨

代表者氏名: 足立 幾磨
所属部局名: ヒト行動進化研究センター
自己紹介: 京都大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は比較認知科学。主な研究テーマは、ヒトがもつ認知能力の進化的起源の探求。なかでも、社会的行動の基盤となる認知能力、言語の進化に特に注目している。