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カーボンニュートラルの実現を目指すバイオCCUS技術の国際共同研究

研究スローガン

生体触媒の力を活用したバイオCCUでカーボンニュートラルに貢献

キーワード

CO2資源化酵素、CCU、酸化還元酵素、電子移動

研究背景および目的

2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて、二酸化炭素を回収し、貯蔵あるいは資源化する技術(CCUS)が世界中で求められています。私たちは、自然が創り出した高度な生体触媒機能に着目し、持続可能な世界の実現に貢献したいと考えています。本研究では、温和な条件で高効率にCO2を資源化できる酸化還元酵素(CO2資源化酵素)を利用することで、大気中からの直接的な資源化という特徴を持つ「バイオCCU」を目指しています。

成果の要約

バイオCCUの実現に向けて、フランスの国立研究所CNRSの研究グループとの国際共同研究を推進しました。若手研究者同士が代表者となるだけでなく、各グループの次世代を担う博士及び修士課程の学生も参画し、革新的研究を目指したネットワーク形成を行いました。また、バイオCCUの鍵となるCO2資源化酵素に関して、その立体構造や反応メカニズムの解明に成功し、国際誌(ChemComm誌)のOutside Front Coverに採択され、京都大学からプレスリリースすることができました。

今後の展望

生体触媒が持つ高度な機能を利用することで、カーボンニュートラルに貢献したいと考えています。日仏両国の研究グループの英知を結集し、社会実装に向けた国際共同研究をさらに加速していきたいと思っています。

関連写真・図

ギ酸脱水素酵素FoDH1の立体構造と複数の電子移動経路

代表者情報

宋和 慶盛

代表者氏名: 宋和 慶盛
所属部局名: 農学研究科応用生命科学専攻
自己紹介: 2012年京大農学部卒業。2017年同大学院農学研究科博士課程修了。学振特別研究員、民間企業研究員を経て2021年より京大農学研究科助教。生体がもつ基幹機能(呼吸・代謝・光合成)の本質を電気化学的に理解し、生体模倣技術による社会還元を目指す。

関連URL: http://www.bapc.kais.kyoto-u.ac.jp/