Research Support
SPIRITS

研究倫理審査の質を人工知能で整地する試み

研究スローガン

人工知能を駆使して研究対象者の福祉・人権を守る

キーワード

人工知能、自然言語処理、機械学習、研究倫理、倫理審査

研究背景および目的

研究対象者の福祉・人権を、研究から守るために倫理委員会は存在する。しかし、近年の日本では、倫理委員会の乱立と倫理審査の質の低下が疑義され、国を挙げて大きな課題となっている。そこで、本研究は、均一に、均質に、そして徹底的に倫理的指摘事項を列挙するため、研究計画書など、研究に係るすべての書類を網羅的に分析し、倫理指摘事項を列挙する仕組み作りとして人工知能による処理技術を開発することである。

成果の要約

SPIRITSの支援により、企業と契約締結し、自然言語処理に特化した研究開発チームを発足することが出来た。こうした産学のチームにおいて、開発技術と学術的知識が融合し、オリジナルな研究用に特化した言語処理技術の前身が開発された。加えて、本開発全体の様々な課題が発見された。

今後の展望

今回のSPRITSでは、結成した開発チームとの開発を通して、人工知能を用いて研究倫理上の倫理的観点における分析を行う際の複雑な課題を発見した。今後、課題解決のためのプログラム技術の開発や、実際の幾千通りある研究に耐えうる仕組みの開発に注力し、社会に実装できるレベルまでの開発を進めたい。

関連写真・図

新たな形態素解析の検討
AIによる倫理的指摘事項の抽出

代表者情報

森 拓也

代表者氏名:森 拓也
所属部局名:医学部附属病院
自己紹介:京都大学倫理支援部特定助教、博士(医学)。分子病理学にて細胞代謝の研究から研究者人生がスタートし、ATRとの共同研究でAI開発に目覚め、現在は医学系研究の研究倫理上の課題解決に自然言語処理を用いて奮闘中。

関連URL:
https://kdb.iimc.kyoto-u.ac.jp/profile/ja.3c598e6a4d53e6bf.html#display-items_basic-information