Academic Day
アカデミックデイ

京都大学アカデミックデイ2017

アカデミックデイ Information


日 時:2017年9月30日(土)10:00-16:00
場 所:京都大学吉田キャンパス 百周年時計台記念館
参加費:無料
お問い合わせ先:京都大学研究推進部「国民との科学・技術対話」担当
kenkyu-taiwa@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

京都大学アカデミックデイ2017 プログラム

報告書を公開しました。以下よりご覧ください。

  • 研究者と立ち話
  • ちゃぶ台で対話
  • 座談会
  • 研究者の本棚
  • 特別企画

研究者と立ち話

(10:00-15:30)
大学研究者、高校生等による研究紹介。ポスターの前にいる研究者に話しかけてみてください。 ※ガイドツアーあり(随時開催)

ちゃぶ台囲んで膝詰め対話

(10:30-12:00、13:30-15:00)
ちゃぶ台囲んで研究にまつわるあんな話、こんな話。お茶の間気分でのんびりじっくり話しましょう。

お茶を片手に座談会

テーマに沿ってみんなで語り合うトークライブ。登壇者の話に耳を傾けたり、ふいに質問をしたり、思い思いのスタイルで参加できる企画です。

研究者の本音、メディアの事情、市民の視線 〜科学記事をめぐる3者協議〜

研究による知が市民に届く過程を、研究者、市民、情報編集者の視点で議論します。研究者が生み出す知が社会に浸透していく上で存在するハードルや3者の立場の違いを明らかにすることで、発信者、受信者、媒介者が知の共有化を推し進めるきっかけを目指します。

【時間】
13:30 – 15:30

【登壇者】
小林 傳司(大阪大学 理事・副学長)
引野 肇(高エネルギー加速器研究機構 広報室長)
詫摩 雅子(科学ライター)
松尾 浩道(京都新聞社 報道部 科学・大学担当記者)
飯田 敦夫(京都大学ウイルス・再生医科学研究所 助教)
司会 大西将徳(京都大学学術研究支援室)

研究者の本棚

(10:00-17:00)
京都大学研究者のオススメの本を紹介・展示しています。

研究者から

「今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本」
「今ハマっている本」(誰かとこの本について話したい!)
「若者にお勧めしたい本」
「自分の研究に関連して紹介したい本」

の4つのテーマで本を紹介してもらいました。

学術書や小説から漫画まで、幅広いジャンルの本が推薦されています。

アカデミックデイ2017研究者の本棚ブックリスト

書籍情報は研究者の推薦コメントが付き。「愛読書が同じ研究者」に話しかけるのもよし、「こんな本が好きな人ってどんなことを研究しているのかな?」と顔を見にいくのもよし。推薦図書は手にとってご覧になれますので、秋の読書シーズンのお供選びの場としてもご活用ください。

映像上映・解説

映像企画(11:00-12:00)「Cubic Earth もしも地球が立方体だったら」

酒井 敏(京都大学大学院人間・環境学研究科 教授)

わからなくてもいい。おもしろければ。

わからないから面白い。本来、好奇心とはそういうものだ。「正解」があって、誰かがそれを知っていると思ったとたんに面白くなくなる。この物語にも正解はない。ほかにも、いっぱい可能性があるはずだ。生物は、そのような可能性をたぶんしらみつぶしに探って、最適解を見つけてくる。そこには、たぶん「論理」などもない。効率は悪いが、結果オーライなのだ。

子供は生物として本能的にそのような空想を広げる能力を持っている。効率化した大人の貧弱な思考を子供に押し付けるのはもったいない。彼らにはとことん妄想を広げてほしい。 もちろん、妄想のほとんどは現実には成立しない。それを身をもって知ることは、もっと重要である。しかし「身をもって知る」ためには、まずは妄想しないと始まらない。そして、ごくごくまれに、その妄想が当たることがある。「発見」とはそういうところにあるのだ。既知の知識を論理的に積み上げた先に発見が必ずしもあるわけではない。

今、世の中の多くの人は「既知の知識を真面目に勉強すれば、将来の難問が解決できる」と思っているように見える。これは極めて危険な思想である。既知の知識の中に、未知の問題の解答がある保証はないのだ。この危険思想から子供を解放したい。それができたら、この物語は大成功だろう。

(日本科学協会Webサイト 「立方体地球プロジェクトを振り返って」より)

【関連URL】Cubic Earth もしも地球が立方体だったら 解説サイト | 科学の普及活動 | 公益財団法人日本科学協会